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[社説]再確認された対北 視角の差

Posted March. 09, 2001 13:06,   

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キム・デジュン(金大中)大統領とジョージ・W・ブッシュ米国大統領との初の首脳会談は朝鮮半島問題に対する総論においては意見が一致したが、具体的な問題においては相当な見解の差が浮き彫りにされた。こうした見解の差は、ブッシュ政権の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対する政策がまだ具体化した段階ではないが、これからの韓米共助体制が決して平坦には運ばれないとの憂慮を投げかける。

両首脳は共同発表文でブッシュ大統領が「韓国政府の対北抱擁政策と南北問題解決においてキム大統領の主導的な役割に対し支持を表明する」と明らかにした。これはブッシュ政権の全般的な対北政策に対する韓国の疑念をいくらか晴らしてくれるものだ。

しかし我々はブッシュ大統領の北朝鮮に対する透明性の要求やミサイルおよび核問題に対する検証の強調、そしてとりわけ北朝鮮政権に対する懐疑的立場の表明に注目せざるをえない。ブッシュ大統領は共同記者会見で「自由が保障されず、言論の自由が存在しない国と条約を結ぶ際、その条約の遵守を検証できるか」といいながら北朝鮮に対する不信感を露にした。これは北朝鮮がまだ「不良国家」であり、北朝鮮の政権が自らそのような不信感を払拭しない限り北—米関係の進展は難しいという意味が含まれている。

ブッシュ大統領が「キム大統領は現実主義者であり、北朝鮮に対し幻想は抱いていない」とあえて強調したのも意味のない言葉ではないと思われる。これを裏返せば北朝鮮に対する幻想を捨て、合意を徹底して検証する現実主義者になってほしいとの意味であり、韓国政府の太陽政策に対する骨のある一言に聞こえる。

もちろん世界戦略のレベルから見ている米国の対北政策が韓国政府とまったく同じはずはない。これまで両国の共助がひたすら強調されてきたのもそのためだ。しかし今回の首脳会談の内容を見れば、ブッシュ政権の北朝鮮に対する態度が昨年10月北朝鮮のチョ・ミョンロク(趙明祿)特使がワシントンを訪問した時のクリントン政権のそれとは甚だしき差がある事を改めて感じ取れる。

韓国政府はキム大統領とブッシュ大統領が対北政策の大きな枠組みにおいて合意に至ったと酔いしれる場合ではない。これからの韓米関係と南北関係、そして韓国、北朝鮮、米国の3国間の関係をどのように調和させるのか、その正解を求めることはそう簡単ではないだろう。政府はより成熟した外交力を発揮すべきである。