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『映画をデザインで見る』

Posted March. 21, 2001 18:30,   

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映画制作者たちは都市や日常の中でストーリーを探す。そこには風俗画あるいは記録画としてのストーリーを満足させるものが数多く用意されている。そして動作の過程を区切っていくカメラアングル、画面の重なり、主体の移動のような光学的構造の裏に、何気なく記憶するような即興的映像の中にも、必ず何らかの配慮が隠されている。

この本は映画の特別な叙事方法がどのようにデザインを受け入れているのかを教えてくれる。映画とデザインのフレームを観察する間に、デザインの要素がどんな計算の上に配置され、機能し、そしてメッセージを伝えるために手助けになっているかを教えてくれる。

『007私を愛したスパイ』の背景となるルクソールの神殿は、エジプト文明に対する人類の盲目的な憧れを象徴している。『ナインハーフ』でキム・ベイシンガーと共に登場するシルエット照明はミステリアスな性的魅力を表現するための手法。『霧の中の風景』の黄色い柱と鉄道乗務員の黄色の衣装は、父を探したいという願望を表している。また『アザー・ピープルズ・マネー』で画面をかすめるトラックの上のロイ・リヒテンシュタインの絵は、通俗的大衆文化を風刺し、「ハイヒール」で最初と最後を支配する三原色グラフィックは、母と娘の間の葛藤と複雑な事件を予告する。

この本は映画の中に深奥な飛行をするための批評や、思想、難解な用語を引用する他の映画関連書籍とは区別される。映画とデザインという新しい接近法、カラーやフォントの変化で脚註を付ける親切な編集、充分な分量の映画カットなど、まるで兄が弟や妹に教えるような親近感が感じられる。

この本は視覚芸術である映画を語るために多少専門性を帯びているものの、時空を征服したいと思っているデザイナー達には物足りないかもしれない。しかしデザインが映画からどのように楽しさを引き出し、映画言語と作業のテーマをどのように豊かに作り出すのか、また映画の中のドラマや様々な合成テクニックがどのように他の芸術方式として再創造されるのかを探検してみるのも楽しいことだ。

▼パク・ジンベ著/192ページ /1,5000ウォン/ デザインハウス▼