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[社説] 政治的性格が強い内閣改造ではだめだ

[社説] 政治的性格が強い内閣改造ではだめだ

Posted March. 21, 2001 18:40,   

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どのみちしなくてはならない内閣改造ならば、もったいぶる必要はない。医療保険の財政危機と韓・米首脳会談で見せた未熟な外交など、至るところに現れた国政の乱れやそれらに対する国民の不信感を考えたら、内閣改編は避けられない。金大中(キム・デジュン)大統領としても、内閣改編を通じた雰囲気刷新の必要性を痛感しているはずだ。それならば、週末がいいか、来週の初めがいいかなどとタイミングを計る必要はないだろう。

内閣改造が既成事実となって以来、公務員はほとんど手をこまねいている雰囲気だという。特に長官と次官はもちろん、一部局長にまでも問責説が流れる保険福祉部の場合、業務が順調に進むわけもない。やるしかない内閣改造を、遅らせてはならない理由だ。

ひょっとして時間を稼ぐ理由がDJP(金大中・金鍾泌=キム・ジョンピル)の協力関係の復元による自由民主連合(自民連)との長官の座をめぐる綱引きだとか、連立政権合流の噂が流れる野党・民国党の内部的な根回しを待つためだというならば、そのような政略的な内閣改造は行わない方がましだろう。国政の刷新はおろか、国政に対する不信感を大きくするだけだ。

内閣改造は、何よりも民生のためにされるべきだ。長官の座は、政権の再創出のために、政党間の野合の見返りとして与えるものではない。過去、政党と派閥間での分け前式人事が、国政に与えた弊害がどれほど大きかっただろうか。あえて強調するが、今回の内閣改造だけは徹底した民生中心の改造にならなくてはならない。目の前の政治的利害や、自分側の人間だけひいきしたり、忠誠心みたいなものが、決して閣僚人選の基準になってはならない。

そのためには、長官なんて誰を座らせようが、大統領が国政のすべてを引っ張って行けばよいという大統領万能式の思考や、独善的な自慢からまず捨てなければならない。そうしてはならないということは、過去三年間の国政運営の失敗から得た教訓を見ても明らかではないか。大統領が長官の仕事にいちいち指示し、干渉するようでは、どんな長官だろうが大統領の顔色を窺うようになるだろう。権限が無い分、責任感も弱くなるのは当たり前だ。だとすれば今度こそ国政を預けられる専門性と改革性、政策を引っ張っていく所信と責任感のある人物を選び抜き、金大統領の残りの任期の間、共に進めるようにしなければならない。長官の平均任期が一年にも満たないというのでは、責任行政は空念仏に過ぎない。

金大統領は今回の内閣改造に、現政権の最後の勝負がかかっているということを深く認識しなければならない。人選の難しさで内閣改造が遅れるというのなら、それはそれでまだましだ。そうでなく、ひたすら政治的計算から遅れるというのでは、本当に希望はないと言うしかない。