Go to contents

医療保険 財政対策

Posted March. 21, 2001 13:13,   

한국어

国民健康保険公団で医療保険財政を担当する幹部の一人は、「来年やそれ以降はどうするつもりだ」という言葉を最近よく口にする。

保険料の引き上げで1兆ウォン、国庫から追加投入で1兆ウォンを確保し、約1兆—1兆5000億ウォンは財政節減対策で医療保険財政の破綻を差し止めるという計画が与党の反対でつまずき、現在検討している計画の実効性が疑わしいためである。

∇拙速対策のおそれ

保健福祉省と健康保険公団が当初発表しようとした計画は、保健財政の破綻が予想されるにつれ、実務者らが2カ月以上検討して準備したものだった。

しかし与党が先週末国民の反発を恐れて保険料の引き上げ率を下げ、その代わり2兆—2兆5000億ウォンを財政を節約して確保するよう要求したため、福祉省と公団はそれこそ「乾いた布をも絞り出す」ような思いで対策作りに苦心している。

政府は1週間で急いで作り上げた医療保健財政対策を来週明けに発表する予定だ。党政がその場しのぎに過ぎない十分な備えもなく対策を出すのではないかと指摘されている。

診療費の不当請求や偽りの請求に対する審査を強化し、保険給付金の支出を減らすという方案が特にそうだ。医療機関や薬局が診療費を水増ししていないか、実際そのような医療機関や薬局がどの程度なのかも把握していない状態で福祉省と公団は節減目標すら立てられずにいる。

健康保険審査評価院の診療費削減率は0.7%水準。医療機関や薬局が診療費を100ウォン請求すれば99.3ウォンを支給するという割合。担当者数を大幅増やしたのでもなく、審査方法に画期的な変化もないまま、はたしてどれだけの不当請求を摘発できるのか疑わしい。

∇新たな葛藤

高価の薬や注射剤の処方率を決め、その範囲を超えると診療費を削減するという案に対し、医療界は「診療権侵害」だと反発している。

処方内容が公開されれば「質が下がる薬」が姿を消すというのは医薬分業の一つの期待効果だった。従って医師が患者に値段は高いがよい薬を所信を持って処方するのに、これを制度で禁ずるのは言語道断だとの主張。

公団は管理運営費440億ウォンを節減するため、今年1000人の人員削減を断行する。まず希望退職申請を受け、目標に満たない場合強制退職させるというが、その過程で労組との摩擦が懸念される。

また、地域医療保険料は徴収率を徐々に高めることは可能でも、今年のうちに92%から97%に引き上げるのは実行が難しい。景気が悪いときに保険料が上がると、加入者は経済的負担を感じ、かえって保険料の滞納が増える可能性が高まる。97年末の通貨危機当時、このような現象が現れた。



宋相根(ソ¥ン・サングン)記者 songmoon@donga.com