「ジャックスキス」の殷志源(ウン・ジウォン・24)が「孤独な戦い」を始めた。10代の偶像としてメンバー達と共に活発な活動を繰り広げていた彼がソロデビューすることになったからだ。去年5月にジャックスキスが解散してから、10カ月間芸能界に姿を出さなかった殷志源。久しぶりの彼は多少やつれたようだが、音楽に対する情熱だけはグループで活動していた当時よりも膨らんだように見える。ソウルの南大門のある音楽放送撮影場で会った彼は、自分の新しい音楽について「成熟」という表現を用いた。
▼これからは1人ですね。バックダンサーと一緒に舞台に立った感想は?
−以前は自分の役割だけを果たしていればよかったし、他のメンバーがいたから負担がありませんでした。1人で歌とラップをすることが辛く感じられる時もあります。久しぶりに舞台に立って緊張したせいか、多少失敗もありましたが、もう大丈夫です。空白期の間ずっと歌の勉強をしましたから、「ジャックスキス」の時代よりも歌が上手くなったと評価してもらいたいですね。
▼ファーストアルバムを紹介してください
−音楽的な面では自信に満ちたアルバムです。トリップホップ、バラードなど、殷志源の成熟した個性が発揮されています。ソロだからこそ見せ場は足りないものの、音楽的な面だけで見るなら、かなり完成度が高いと思います。
▼今回のアルバムには『Harpy』, 『one two three』、『U & Me』、『美しい時代』など直接作詞作曲を手がけた曲がありますが、タイトル曲を『Murmur』にした理由は?
−最初は僕の作った曲をタイトル曲にしようとしたのですが、周りの人達により引き止められました(笑)。まずは大衆的な曲でアルバムを広めるのがいいのではないかという指摘のためです。
▼「1 2 3」が一番気に入っているということですが
−個人的に一番好きなファンキーヒップホップの曲で、r交通問題、援助交際、インターネット自殺サイトなどの社会問題を扱っています。スラングが幾つか含まれているため、放送審議にひっかかるかもしれません。ラップの音律に似合う歌詞なので、この曲を外そうという声もありましたが、僕の主張通りアルバムに含まれました。放送禁止が心配なのも事実ですが、僕が訴えたいことが歌詞になっているので後悔はありません。
▼ソロアルバムを作りながら辛かった点は?
−アルバム制作の全過程を総括しながら、悩み苦しむことが多かったです。特に有名な作曲家から曲をもらったのですが、これが気に入らず、断るの事が大変でした。
▼ジャックスキスの時と変わった点は?
−ジャックスキスは10代のためのアイドルスターとして、明るくメッセージのある歌を歌っていましたが、20代半ばになった今は、僕だけの個性を生かした成熟した音楽に挑戦したことです。大衆を見る視点も高くなったような気がします。
ファン・テフン記者 beetlez@donga.com