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[記者の目] 財閥を真似た報い

Posted April. 20, 2001 10:43,   

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98年から「ベンチャーブーム」が巻き起こり、多くの人がもっぱら技術とアイデアで勝負する「ベンチャーマインド」こそ韓国経済を立て直す新しいパワーだと期待した。こうした期待の背景には、大企業は滅びないという掛け声でタコアシ型(無理な企業拡張)経営を広げ、会社資金を自分のもののように使い放題にした財閥企業家の間違った慣行が通貨危機を招いたという反省もあった。しかし昨年の韓国デジタルライン(KDL)のジョン・ヒョンジュン(鄭鍱逷)社長とMCIコリアのチン・スンヒョン(陳承鉉)副会長の大型金融不正事件はベンチャーに寄せていた期待を完全に裏切った。

19日に逮捕・起訴された韓国技術投資(KTIC)のソ・ガプス(除甲洙)会長の場合もこれら2件の事件に劣らないくらい国民にベンチャーに対する失望をもたらした。

除氏は会社の資金で域外ファンドを構成、株で儲けた686億ウォン余りを横流しし、保証人になった幽霊会社が借りた134億ウォンで会社の株価を操作した疑いがある。

弁護人は「除氏個人のポケットに入った金は一銭もない。686億ウォンも社長の能力で『作りあげた』資金」だと抗弁している。また会社を維持し事業を拡大する過程で実定法を破っただけであって横領の意図はなかったと主張している。その例として除氏が会社に100億ウォンの借金があったが自分の能力で稼いだ資金をその返済に充てなかったという説明だ。

実際除氏は幽霊会社の保証人になった後借りた100億ウォンで韓国技術投資の株を買ったりもした。

除氏側のこのような主張に対する罪の有無は裁判所が判断することだ。しかし「会社のために法を犯した」という抗弁は、過去ハンボ(韓宝)、キア(起亜)、デウ(大宇)などの財閥グループが不正が発覚する度に口に出した言い訳だ。

過去の財閥の間違った行為を踏襲しただけで除氏は非難されて然るべきだ。彼は財閥の弊害から韓国経済を救うといってベンチャー業界の「ゴッド・ファザー」を名乗ったからだ。



申¥錫昊(シン・ソ¥クホ)記者 kyle@donga.com