朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日総書記の長男、金正男(キム・ジョンナム、30)氏が1日、日本に密入国しようとして逮捕され当局の調べを受けていると、共同通信が3日報じた。
日本政府は、まだ逮捕された人物が金正男なのかについて確認していないが、同人物を数日内に中国へ追放する予定だ。北朝鮮側は公式反応を一切見せていない。
共同通信によると、金正男は1日午後3時頃、シンガポール発の日本航空(JAL)機で成田空港に到着。ドミニカ共和国のパスポートを提示して入国しようとしたが、入国管理局によって逮捕された。
同人物は、眼鏡をかけて30代の女性2人と4才くらいの子供を連れて入国しようとしたが、密入国の容疑で調べを受ける中で、自分が金正男であることを認めたと、共同通信が伝えた。また、別の日本マスコミは、同人物が「私は韓国人だ」と話したと報道した。
金正男は、その間ヨーロッパに長期滞在中にあるものと知られていた。金総書記と成恵琳(ソン・ヘリン、64)との間で生まれ、モスクワやジュネーブなどで留学していたとされる。97年から後継者教育を受けてきたとされ、コンピューター関連分野の責任者を勤めていたともいわれる。
日本のマスコミによると、日本政府は3日、川島裕外務次官が小泉潤一郎首相に事件の経緯について報告し、対策を協議中だが、法務省は数日内に同人物を中国に国外退去させる方針だという。
一方、韓国政府関係者は、日本マスコミの一連の報道と関連して「駐日韓国大使館を通じて詳しい内容を確認中にある」と語った。
李英伊 yes202@donga.com