現行の磁気テープのクレジットカードにとってかわるICチップカード時代が今月を基点に本格化する見通した。マスターカード インターナショナルの系列会社の電子マネー会社「モンデックス コリア」は8日、国民(ククミン)銀行及び国民カードと共同でICチップと既存のクレジットカードが結びつけた「モンデックス フリーパス カード」を9日から発行すると発表した。今月内に合わせて20万枚のカードを発行し、名実共にICチップカードの時代を切り開いていくというのがモンデックスの計画だ。20万枚を発行すれば、今でもカード数でカード会社の順位7位内への進入が可能だ。モンデックス コリアは昨年7月以来、現在まで2万枚のICチップカードの発行に止まった。
ICチップカード ブームは去年の下半期に入って一時起こったが、マーケティング能力の限界と実際の需要不足などで現在は伸び悩んでいる。モンデックス・コリアのキム チョンジン部長は、「主に交通カードに使われる非接触型カードを除けば、今まで韓国に普及したICチップカード数は全部合わせても6、7万枚に過ぎない初期段階」だとし、「500—600に上る全国支店網を備えた国民銀行と国民カードが、発行に積極的に協力することを約束しており1ヵ月内に目標の20万枚達成が十分可能だ」と見込んだ。12歳以上であればモンデックス フリーパス カードを発行してもらえる。
モンデックス コリアのICチップカードと国民カードの交通カードの結合は、カードの使用領域をオフラインはもちろん、サイバー空間にまで実質的に広げたという点で意味があるものと評価される。ICチップカードの使用環境がよく整っていない現実空間ではクレジットカードを使い、オンライン空間では小額決済能力とセキュリティーの面でメリットのあるICICチップカードを使うことによって、空間上の制約を克服しやすいからだ。
国民パスカードは使用者数が80万人に達する代表的な交通カードだが、「モンデックス フリーパス」カードにはセキュリティー強化のため世界に先駆けて公認認証書が搭載される。
世界のおよそ80カ国で活動しているモンデックスが、韓国という単一の国家市場で1ヵ月以内に20万枚の発行という多少手に余る計画を進める背景は、1個当たり1万ウォン台を上回っていたICチップカードの価格が3000—4000ウォン台に大幅下がった上、新技術への適応力が優秀でクレジットカード使用が普遍化した韓国が、本格的なICチップカード時代の到来の可能性を占ううえで最も適した市場であると判断したものと分析される。モンデックスの関係者は「インフラの設置コストが高くつくオフラインよりはオンライン マーケティングに力を入れる計画」だとして、「すでにゲーム、教育など有料コンテンツの決済需要がかなり生じてしる」と述べた。
成東基 esprit@donga.com