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外資系金融機関の影響力強まる

Posted May. 08, 2001 09:17,   

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ソウル市江南区デチ洞に住むH氏(47)は、プルデンシャル生命保険の終身保険に加入し、シティーバンクに1億ウォンを預けて、シティー ゴールドの会員資格を持っている。

当面はカネが要らないため、その必要はないが、もしもの時にはHSBC(香港上海銀行)から不動産担保融資を受けるつもりでいる。ところがH氏は、5年前まで、保険は三星(サムスン)生命に加入し、預金と融資は商業(サンオプ)銀行と取引きを行っていた。

外資系の金融機関を利用する人が増えている。6日、金融業界によると、外資系銀行の資産総額に占める割合は2000年末現在7.6%で、99年(6.4)より1.2ポイント増となった。

銀行の預金比率は1.1%から1.7%、生命保険会社の収入保険料の比率は5.0%から5.5%と、それぞれ上昇した。

シティーバンクのソウル支店は4月4日、定期預金の金利を年6.0%から6.3%へと、0.3%ポイント引上げた。国民(ククミン), 住宅(ジュテク)銀行や農協など、国内の各銀行が定期預金の金利を競って引下げていたのとは、全く反対の決定だった。

HSBC銀行は2月19日、住宅担保貸出金利を年8.5%から7.9%と、0.6ポイント引下げると同時に、既存の貸付金についても担保設定費を免除している。HSBCに次いで住宅銀行をはじめとする銀行や三星生命などの保険各社も、担保設定費を免除する一方、金利も引下げている。プルデンシャル生命は、国内では不毛地同然の終身保険を導入、生命保険の主力商品として定着させた。

このように外資系金融機関がシェアおよび影響力を高めることができた秘訣は、ひと足先に顧客のニーズを満たすところにある。要するに先進金融テクニックを韓国市場に取入れて、まだ顧客サービス部門の弱い国内の金融機関を突き放しているのだ。外資系金融機関はまた、限られた資金を特定部門に集中させることで、影響力を最大化を図っている。証券取引所に上場されている株式のうち外国人保有株は、3月末現在63兆62億ウォンで、全体の30.2%にのぼる。国民銀行の外国人持ち株率は、61.62%に上り、住宅(62.40%), 新韓(シンハン、50.24%), 韓美(ハンミ、66.0%)など主要銀行も、外国人の持ち株が50%台を上回っている。総合株価指数に強い影響力を持つ三星電子(58.3%), SKテレコム(48.95%), 現代自動車(52.24%)の持ち株も半分を超えている。このため、外国人が三星電子の株を買えば総合株価が上がり、売れば下落する現象が繰り返されている。

厳しい内部統制で金融不祥事や不良債権を防ぐことで「クリーンで堅実」というイメージも外資系金融機関の跳躍に貢献している。

シティーバンクソウル支店の不良債権の割合は、昨年末現在0.5%を下回っている。公的資金を受入れた銀行の不良債権比率が10%を超え、国民, 住宅, 韓美など実績の優秀な銀行でさえ不良債権比率が5%を超えているのとは対照的だ。

先日ハンビット銀行で500億ウォン以上の金融不祥事が発生しているが、外資系金融機関では考えられないことだ。

シティーバンクとシンガポール国立銀行(DBS)、外換(ウェファン)カード買収の動きを見せており、外資系銀行の影響力はクレジットカード業界にまで広がる見込みだ。ソウル銀行や大韓(デハン)生命なども年内をメドに海外売却を進めており、公的資金を投入した朝興(チョフン), ハンビ銀行や、政府が持ち株を持つ国民, 住宅銀行などの持ち株売却も行われる可能性が強い。今後、外資系銀行, 保険, 証券, カード会社と取引きする人がさらに増える見通しだ。



hcs@donga.com