△インシュリン依存型が増加=以前は国内の糖尿病患者の90%以上を占めていた「インシュリン非依存型糖尿病」(非依存型)に比べて発病率の低い「インシュリン依存型」(依存型)は、それほど注目されていなかった。しかし、ここ10年間で依存型の発病率が3—4倍以上急増し、ワクチンの開発研究が活発に進んでいる。依存型が発病する正確な原因はまだ解明されていない。糖尿病に関わる遺伝子がウイルスに感染し、あるいは化学物質に露出されることによって免疫体系に異状が生じ、インシュリンを生産する「膵島細胞」が破壊されて発病するものと知られている。大人に比べて免疫体系が不完全な子供において発病率が高いのもこのためだ。
△依存型の症状と進行過程=糖尿病の主な症状である多飲、多食、多尿が突然現われる。食欲が旺盛になって食事の量は増えるが、むしろ体重減少、倦怠感などの症状が現れる。神経質になったり急に腹痛や足の痛みを訴えたりする。このうち25%は最初発病時に「ケトンサン血症」という急性合併症を起こし応急室を訪ねる。口からアセトンの臭いがしたり、頭痛とともに意識を失うこともある。進行過程は急性発病期→緩和期→再発期→悪化期に分けられる。
△非依存型小児糖尿病も増加=10年前は小児糖尿病患者の1%だけが非依存型だったが、最近は10%以上に増えた。非依存型は遺伝的な要因が強く、誤った食生活、薬物乱用、ストレスなどが原因。40代以上で発生していたが、最近では子供にも多く見られる。進行速度が遅く、患者の半分が病気にかかったことすら気づかないほどだ。
△治療と予防=依存・非依存型ともに成人糖尿病と治療法が違う。大人は食餌療法が重要だが、子供の場合は現実的に食事制限が難しく、食事量を制限すれば成長不振など副作用を招きかねない。従って、小児糖尿病の場合にはインシュリン容量を調節するか、運動量を増やす方法で血糖を調節する。学校生活がいくら忙しくても一日30分以上の運動は守らなければならない。
△小児患者の場合、病気による心の傷を癒す過程も大事だ。実際、診療を受ける小児患者のうちの相当数がまわりの友達から病気のために仲間はずれにされたり、病気に対する偏見で精神的な苦痛を抱えている。
小児糖尿病は免疫体系の異状が原因とされるため、確実な予防法はない。但し、専門家らは乳幼児の時にウイルス疾患にかからないようにし、なるべく母乳を多く飲ませる一方、汚染された空気や飲み水に注意すべきだとアドバイスする。
(アドバイス=ソウル大病院小児科ヤン・セウォン教授、延世=ヨンセ=大医学部新村=シンチョン=セブランス病院内科イ・ヒョンチョル教授、蔚山(ウルサン)大医学部ソウル中央病院内科イ・ギオプ教授)
尹相虎 ysh1005@donga.com