Go to contents

アニメーションの常識を覆した「シュレック」...爆笑の渦

アニメーションの常識を覆した「シュレック」...爆笑の渦

Posted May. 14, 2001 19:13,   

한국어

カンヌ映画祭に、もしも釜山映画祭のような観客人気賞があるとしたら、今年は当然「シュレック」(Shreck・ドリームワークス制作)のものとなることだろう。

アニメーションとして28年ぶりにカンヌ映画祭・長編部門に進出したこの作品は、品位を重視することで定評のあるカンヌ映画試写会で、とてつもない爆笑の渦を巻き起こした。3Dアニメーションによる華やかな映像を期待していた観客達は、ディズニーの数多くの古典的アニメーションを皮肉った鋭利なユーモア感覚に対して、必死に笑いをこらえた。

この映画の主人公は、既存のアニメーションに対する観客の常識を覆した。主人公シュレックは、沼地に住む醜くて性格の悪い緑色をした怪物だ。彼が「眠れるもりの美女」ピオナを助けようとしたのは、正義感や愛のためではない。ただ単に、自らの静かな私生活を守るためにすぎない。

ピオナもやはり、童話の中の主人公の姿とは違う。彼女は美しい姿をしてはいるものの、その内面は、白馬の王子を待ち焦がれる恥ずかしがりやで、武術に長け、食べれない食べ物はないといったようなワンパクな女の子だ。

彼らと三角関係にある貴族、パクアード卿もやはり、自尊心に満ちた「短足男」だ。そして、姫と結婚すれば王になることができるという俗物的な欲でいっぱいである。

特にパクアードの城をディズニーランドのように描くなど、「ディズニーたたき」でさらに話題を呼んだ。

ドリームワークスの共同代表であり、アニメーション部門を総括するデイビッド・カーゼンバーグは、ディズニーのアニメーションを総括していたが、マイケル・アイスナー、ディズニー会長に追い出されるかの如き辞退した後、ディズニーの牙城を打ち崩す機会を窺ってきた。

カーゼンバーグはこれに対して「作品の性格が挑戦的であるだけ」として、「その対象は必ずしもディズニーばかりではない」と返答した。

この映画では「マトリックス」と「臥龍蔵虎」の武術的要素をパロディーし、ミュージカルの歌にはごく日常的な歌を使うなど、大衆文化に反旗をひるがえす姿が垣間見える。

「シュレック」は3Dアニメーションの表現の限界を「トイ・ストーリー」の人形や「アント」、「ダイナソー」の、動物ではない、人間にまで拡大させたという技術的成果を見せつけている。

カーゼンバーグは「この映画で使われた技術水準は、3ー4年前までは想像もできなかったもの」として、「私がアニメーションを愛する理由は、まさにこのように、未来への希望と信仰を植え付けてくれるからだ」と、満足感を示した。

マイク・マイヤース、エディー・マーフィー、キャメロン・ディアズなど、ハリウッドの豪華スターたちが声を担当した「シュレック」は7月中に国内でも公開される予定だ。



權宰賢 confetti@donga.com