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「お母さん、それって心臓病なんだって」

「お母さん、それって心臓病なんだって」

Posted May. 15, 2001 08:53,   

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先日の「親の日」(5月8日)、母親の胸元にカーネーションを飾りながらもその「胸の内側」に宿る病気には無頓着だった人が少なくないはずだ。

「女性の胸の健康」となると、乳がんを思い浮かべがちだが、実は心臓病で亡くなる女性のほうが断然多い。統計庁がまとめた「1999年女性の死亡原因の順位」を見ても、乳がんは10位にも達していないが、心臓病の死亡率は10万人中36.5人で、脳中風に次ぐ2位だ。

現在、米国では心臓病が女性の死亡原因中1位を占めている。西洋の食生活に影響されている韓国も、女性の心臓病患者が急増しているため、いずれは脳中風を越して1位になる見込みだ。

このような流れは、一線の病院患者の統計からも明かである。

成均館(ソンギュングァン)大医学部の三星(サムソン)ソウル病院では1995年40代女性診療件数のうち、2884件が心臓動脈疾患であったが、昨年は7397件に急増した。蔚山(ウルサン)大医学部のソウル中央病院の場合、1990年代初めは心臓動脈閉塞で治療を受けた女性は6ー10人にすぎないが、1995年には123人、昨年は311人に増えた。しかし、未だに多くの人が心臓動脈疾患を主に男性の病気であると思い込んでいる。

△女性心臓病の特徴=女性の場合も男性と同じく心臓動脈の管が狭まる「狭心症」や、閉塞のため心臓の筋肉が止まる「心筋梗塞」がほとんど。心臓の「電気システム」異常により脈拍が不規則に動く不整脈患者も少なくない。

女性の心臓病は男性よりも10年遅れて発病し閉経を堺に急増する。可妊期には、女性ホルモンの働きにより血管の狭窄や閉塞を防ぐことができるが、閉経後は女性ホルモン減少により血圧やコレステロール値が変化し発病率は男性並に高くなる。

しかし、女性患者の場合、男性患者より体重が軽いため普段の生活ではこの病気に対する注意が足りないのが現状。また、左胸あたりに激痛が走って左腕に放散する初期の発作が現れても乳がんの心配が先で、心臓病を疑う人はいない。

△突然死の予防=血管が狭まるのは老化の一種であるため、完全な予防はむずかしいが、普段の運動と適切な食生活などで肥満を予防することが大事。40代以降は、血圧と血中コレステロール値を年に一度測定したほうがよい。特に、家族の中に理由もなく「胸の病気」で亡くなっている人がいる場合、疲労、消化不良、呼吸困難、動悸、あるいは息苦しくなったり、めまい、冷や汗などの症状が現れたら必ず病院の診断をあおぐべきだ。

閉経期からエストロゲンを服用すると、心臓血管内皮細胞の働きが活発になり心臓病を予防できる。しかし、エストロゲンのみ服用した場合、子宮がんの危険が高まるのでプロエスタと一緒に服用したほうがよいが、すでに心臓病が進行している場合は、エストロゲン服用は症状を悪化させるので専門医の診断に従って薬を服用する。アスピリンを一日1錠飲むのも心臓病の予防に役立つ。

食事は、脂の多い肉類を控えて鮪、鰯、鯖など光り物の魚類と豆、ナッツ、胡桃、オート・ミール、麦、りんご、トウモロコシなどをバランスよく摂取したほうがよい。女性の糖尿病患者は、男性患者に比べ心臓病にかかる危険が高いため格別の注意を要する。



李成柱 stein33@donga.com