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対イラク経済制裁、90年以来初めて大幅緩和

対イラク経済制裁、90年以来初めて大幅緩和

Posted May. 17, 2001 10:43,   

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90年のクウェート侵攻によるイラクに対する経済制裁措置が大幅に緩和される見通しだ。

英国BBC放送は16日、英国政府がイラクに対して軍需品と武器関連部門を除外した貿易の全面許容する内容の決議案を来週、米国ニューヨークで開かれる国連安全保障理事会に提出する方針であると報じた。

同放送は、英国外務省幹部の話しとして「人道的な立場で進められている今回の措置は、イラクに対する重大な政策変化を意味する」と伝えた。

バウチャー米国務省スポークスマンも「イラクに対する制裁緩和をめぐって他の安保理理事国と緊密に協議しており、決議案に含まれる内容をまとめている」と述べており、制裁措置を主導した米国と英国政府が制裁措置の緩和について既に事前協議を済ませたものと見られている。

同スポークスマンはまた、今回の制裁緩和措置の目的について「イラク周辺各国の脅威を払拭するためにも、核兵器や戦争能力は厳しく抑制していく半面、生活苦に悩まされているイラク国民の生活改善に向けた措置だ」と強調した。

ニューヨーク・タイムズ紙も16日、ネット上の紙面で「今回の措置はこれまでの経済制裁措置を強く批判してきたロシアや中国など、一部安保理理事国の要求を汲み入れたもので、イラクに対する米国の政策が変化したことを意味する」と解釈した。

AP通信は「米政権のなかでも穏健派と知られているパウエル国務長官が、イラクに対して制裁を緩和するよう、ブッシュ大統領を説得した結果とみられる」と報じた。

国連は96年、イラクに対する制裁措置の中で石油輸出禁止措置を一部緩和させ、生活用品と医薬品の購入財源に充てるよう、原油輸出を制限的に許容した経緯がある。

新しい制裁緩和措置は「石油と食糧をつなぐプログラム」と言われる既存の制裁緩和措置期間が終了する6月4日以前に決定されるものとみられている。

BBC放送などは、今回の緩和措置の中で、石油輸出の全面許容や直航路線の再開などが含まれるかどうかについては全く言及していないことから、今回の制裁緩和措置は貿易活動に限られる内容になるとの見通しを示した。



白庚學 stern100@donga.com