静かな音楽が流れるくつろぎのひとときを!

「編集したレコード（オリジナルＣＤ）もラジオ番組のように起承転結がある『作品』です。ヒット曲で綴られた『ヒット曲選集』ではない、レコードプレーヤーの流れに身と心を気楽に任せられる、そんなアルバムを作りたい」。

ＫＢＳ（韓国放送公社）第１ＦＭのプロデューサー、キム・ヘソンさんは「レコードをつくるプロデューサー」だ。 忙しい放送活動の中でも時間をつくってクラシックとクロスオーバーの曲を綴った編集レコードを企画、１９８８年夏から四季の叙情を一枚のレコードに収めた「四季シリーズ」をリリースした。

彼女の新しい「作品」は、シンナラレコードが発売した「あなたの夜と音楽」。

夜１０時から放送されるＫＢＳ第１ＦＭの番組と同一のタイトルだ。

最初の曲も番組のシグナルミュージックであるビール・ダグラスの「賛歌（Ｈｙｍｎ）」を選んだ。この他、アイランドの民謡「恋人は薔薇の如く」、アンドレ・ギャニオンの「アリア」などで、時には柔らかい、時には寂しい旋律で夜のくつろぎを奏でる。

「リスナーと身近に接したり葉書をもらったりしているが、最近は特に３０代向けの音楽がないということが気掛かりでした。イージーなクラシックとクロスオーバー、ニューエイジ曲を集めたこのレコードが人それぞれの『音楽探し』の出発点になればと思います」。

レコードの「大筋」を考えるため、彼女は真夜のドライブを楽しみ、海辺で曲の順番を決めたりしたと語った。「その夜に感じた安らぎと平和をより大勢の人々と分かち合いたい」と話す彼女の笑顔が輝いていた。

劉潤鐘 gustav@donga.com