米大リーグ、LAドジャースのトレイシー監督とコルボン投手コーチは最近、朴賛浩(パクチャンホ)が登板する日になると、不安でならないと思う。
マウンドに上がると、時々腰が痛そうな不安なジェスチュアを見せるからだ。
21日、シェイスタジアムで行われた対ニューヨーク・メッツ戦。日本人打者の新庄が2回裏無死1塁で打席に立った時、朴は1ストライク1ボールでスライダー的カーブを投げたが、瞬間、投球フォームが崩れ、地面にひざをついた。驚いたキャッチャーのクルーターが素早くマウンドに走っていったが、朴は「大丈夫」とのサインを送った。
しかし、それ以来朴選手はいつになく腰に気を使うピッチングに終始した。思う存分ボールを投げることができないため、当然ボールの威力が落ちるしかない。彼は2死後に3連続の安打を浴び、3失点した。残りの4イニングは無失点で抑えたものの、全力ピッチングとは程遠かった。
6イニングを投げて打たれたヒットは7本の3失点。0—3で迎えた8回表にドジャースが一気に5点をあげ、試合を逆転させたため、敗戦投手にはならなかった。
朴が腰の異常を訴えたのは、5日の対シカゴ・カブス戦のときからだ。試合3日前に腰の異常でブルペンでのピッチングも中断したほどだった。この試合で0—0で迎えた7回裏の無死1、2塁で初球スライダーを投げた後、突然腰の痛みを訴えて降板された。当時ドジャースのスターン首席トレーナーは「単なる腰のけいれんで心配するほどではない。パク選手は先天的に脊椎が曲がっており、時々腰の痛みを伴う」と述べた。
次に登板した10日の対フロリダ・マリーンズ戦では7イニング無失点で好投し、異常がないように見られたが、16日の対モントリオール・エキスポス戦では3回の打席に立った時、1塁に全力疾走し、ベースを踏んだ際にまた腰を痛めた。
体が固い方の朴は、投球の際に腰と下半身を多く使うタイプであるため、腰に無理がかかりやすい。98年4月8日の対アリゾナ・ダイアモンドバックス戦での腰の痛みで漢方医から針術の治療を受けたこともある。先発ローテーションに加わった97年から4年連続で190イニング以上を投げ、疲れがたまっている可能性もある。
しかし、今年は非常に敏感な時。今シーズンさえ過ぎれば、FA(自由契約選手)となり、想像を絶する巨額の多年契約を結ぶことができる。この時期の腰の負傷は数千万ドルがかかっている問題となる。「負傷者リスト」に載ることをはばかり、痛みをこらえながら、投げているのかもしれない、とも言われる。
朴は最近、極端に口数が少なくなった。腰がどのような状態なのか本人だけがわかるはずだ。
次の登板日の27日の対ヒューストン・エストロス戦では果たして腰に異常が生じないのか...。
一方、この日の試合は、朴が3打席とも完璧に押さえたメッツの新庄選手が5—5の同点で迎えた9回裏にサヨナラヒットを放ち、ヒーローとなった。
金相洙 ssoo@donga.com