昨年4月13日行われた第16代総選挙の時、ソウル東大門乙(ドンデムン・ウル)選挙で3票の得票差で落選した与党民主党の許仁会(ホ・インフェ、36)候補が出した選挙無効の訴訟が1日、最高裁判所に受け入れられた。
16代総選挙と関連して選挙無効訴訟が受け入れられたのは今回が初めて。これによって同地域で当選された野党ハンナラ党の金榮龜(キム・ヨング)議員は同日付けで議員資格を喪失し、ハンナラ党の議席は133席から132席へと減った。同地域の再選挙は10月25日行われる。
最高裁第3部(主審、李揆弘=イ・ギュホン=最高裁判事)は1日、許候補が東大門乙地方区選挙管理委員会を相手に出した当選無効(主な請求)と選挙無効訴訟(予備的請求)うち、選挙無効に対する予備的請求を受け入れた。当選無効の請求は棄却した。
第1次開票の時、許候補は金前議員と11票差で落選したが、再度開票を行なったところ金前議員との票差が3票へと減った。
裁判部は、「総選挙の直前、金候補側が自身の地区党幹部と秘書、親族など14人を偽装転入させて投票するようにし、許候補側も自身の親など9人を偽装転入させた事実が認められる」と明らかにした。
裁判部は、「こうした偽装転入者数の差は、実際の開票で現われた両候補の票差(3票)より多いため、偽装転入がなかったら選挙結果が変わることができた」とし、「選挙法を違反した事実が選挙結果に影響を及ぼしたと見ることができることから、選挙そのものが無効」だと明らかにした。
しかし裁判部は、許候補側が総選挙の開票結果と関連して、無効として処理された26票の判別と処理過程に問題があるとして出した当選無効の訴訟に対しては、「開票に問題があると見ることはできない」とし棄却した。
一方、最高裁第3部は同日、ハンナラ党が京畿道始興市(キョンギド・シフンシ、当選者:民主党・朴炳潤議員)の選挙管理委員会を相手取って出した選挙無効の訴訟は棄却した。裁判部は、「朴議員が金品をばら撒き選挙結果に影響を及ぼしたという原告側の主張は受け入れ難い」と明らかにした。
16代総選挙と関連して提起された選挙関連訴訟のうち、依然判決が下されていない訴訟は選挙無効の訴訟4件だ。
李秀衡 sooh@donga.com