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[社説]米朝協議が「日の目」を見るためには

[社説]米朝協議が「日の目」を見るためには

Posted June. 07, 2001 11:12,   

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ブッシュ米大統領が6日、米朝協議の再開を宣言したことはひとまず歓迎できる。94年の米朝枠組み合意の「履行の改善」の問題、北朝鮮の核とミサイルおよび通常戦力の問題などを朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)と包括的に協議していく、としたブッシュ大統領の声明はかなり積極的なものだ。

ブッシュ大統領は、北朝鮮が米朝協議に前向きに応じて適切な措置を取るならば、対北制裁を緩和し、そのほかの政治的な措置を取る用意があることを明らかにした。条件付きではあるものの、米国が北朝鮮に対してこれほど前向きな立場を示したことは注目に値する。

しかし、米朝協議の「前途」は決して楽観できるものではない。徹底した検証と相互主義が前提とならなければ対話の進展は有り得ない、とした米側の確固たる原則は、ブッシュ大統領の声明にも明白に表われている。クリントン前政権の対北交渉の結果や方式に無条件には従わない、というブッシュ政権の方針にも変わりはない。その上、ブッシュ大統領が北朝鮮の通常戦力の問題を協議の主な議題に掲げたことにも注目すべきだ。米国側が北朝鮮の通常戦力を取り上げるなら、北朝鮮側は在韓米軍の撤収問題を持ち出すのは間違いだろうし、そうなれば米朝協議はさらなる難関にぶつかるだろう。

韓国政府も、核やミサイルなどの大量破壊兵器問題は米朝協議で、北朝鮮の通常戦力問題は軍縮交渉のなかで論議しよう、との考えだ。米国は、軍事境界線沿いに配備された北朝鮮の軍事力が大量破壊兵器に劣らず脅威的なものと判断しているが、この問題が南北と米国の3者間で円満に調整されるまでには、かなりの曲折が予想される。

米朝協議が順調に進められるには、何よりも当事者の姿勢が重要だ。米国は、南北関係の現状をもう少し考慮すべきだ。米国が、いくら韓国の「太陽政策」を支持していると言っても、ミサイル防御(MD)体制の構築など、世界戦略レベルでの利益のみを性急に追求するならば、米朝関係はもちろん、今後の韓米関係も平坦ではないはずだからだ。

しかし、米朝協議に関する限り「ボール」は、もはや北朝鮮側に投げられたと言える。北朝鮮は国際社会の不信を払拭するためにも、まずブッシュ政権が主張する徹底した検証と相互主義の原則を前向きに受け入れる必要がある。南北対話も早期に開始しなければならない。そうしてこそ内外で直面している困難を克服する道が開かれるだろう。