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[社説]国政刷新の約束を守るべき

Posted June. 11, 2001 09:45,   

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与党民主党の金重権(キム・ジュングォン)代表が一昨日述べたことは、それが与党代表の状況認識の断面を表したものだという点から黙って見過ごすことができない。金代表は、党内の386世代(現在30代で80年代に大学に在学し60年代生まれの世代)院内外の地区党委員長との朝食を兼ねた懇談会で「民心と世論を混同してはならない。現在(与党に対する民心が悪いのではなく)世論が悪いのである」と述べたものと報じられた。

政治が「ポピュリズム」(民衆主義)に左右されてはならない。しかし、さらに良くないのは民心を反映する世論を無視することだ。金代表の発言のポイントは、「民心には問題がないが一部マスコミのせいで世論が悪い」ということだ。果たしてそうだろうか。

5月31日に行われた民主党のワークショップでは「民心が悪くて地元にも行けない」「経済が低迷しているために民心が離反しているのではなく、繰り返される3年間の失政ゆえに累積されたもの」「地元を訪ねた時、政府の人事について、まるで子供達の遊びも同然だと言われた」「参謀らが民心を歪曲しておりイエスマンしかいないと思われている」というなど、悪化した民心を指摘する発言が溢れ出た。

最近のある世論調査によると、金大中(キム・デジュン)大統領の国政遂行と関連し、回答者の18.6%だけが「よくやっている」と答えたという。与党代表は所属議員らの生き生きとした意見や世論調査には最初から目をつぶっているのか問いたいものだ。

特に金代表の発言に注目するのは、そうした誤った状況認識を、もしや与党内指導部が共有しているのではないかという懸念からだ。万が一そうであるならば正しい国政刷新策など期待することさえ難しい。

金大統領がひとまず日照り克服に専念するため明日予定されていた国政刷新策発表の記者会見を延期したのは納得できる。しかし「延期」が、結局はなかったことになり有耶無耶に終ってしまっては決してならない。民主党の若手議員らは国政刷新のなかでも特に人的刷新を強く訴えてきた。これは単に民主党の若手議員らだけの要求ではない。「一部マスコミにより誤って作られた世論」でもない。民心の切実な要求だということを認識すべきだ。

国政刷新策の発表を無期延期するとばかり言うのではなく、「いつごろ行なう」と言明しなければならない。そして真に民心に応えた刷新策を打ち出すべきだ。そのためには何よりも民心をきちんと読み取り謙虚に受け止めることだ。雨が降っても、国政刷新策が出てこなければ民心を戻り戻すことはできないだろう。