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[社説]政府は何をしていたのか

Posted June. 13, 2001 10:58,   

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全国民主労働組合総連盟(民主労総)は、長引く日照りと経済危機を懸念する世論はものともせず、傘下の120余りの事業場で大掛かりなストライキに突入し、憂慮していた空の便の欠航事態が現実のものとなった。

大韓航空の国際線の大半が欠航となり、アシアナ航空の国際線は整備士と乗務員らがストに加わったことで安全運航が心配される。大韓航空の国際線貨物便は全体の3分の2が欠航となり、輸出低迷がさらに悪化するものとみられる。

これに留まらず、民主労総傘下の保健医療労組は13日からソウル大学病院など、全国各地の12の主な病院でストに突入することを決め、患者の診療上の不便が懸念される。

民主労総が今回のストをめぐって発表した声明などからは、社会の主要機能を麻痺させるストを通じ、一体何を得ようとしているのか理解に苦しむ。民主労総の要求は構造調整の中止、私立学校法の改定、言論改革法の制定、金大中(キム・デジュン)政権の退陣、ミサイル防衛(MD)体制の反対など多岐にわたっている。ストを通じて教育とマスコミを改革しようとする発想が果たして可能なのか、またMD構想の反対が民主労総組合員の労働条件の改善とどんな関わりを持っているのか納得し難い。

経済危機以来、金融と企業の構造調整を進める過程で、労働者たちに大きな犠牲が強いられたの事実だ。しかし、いまも多くの企業が低い収益性と高い負債比率を改善できない現状で、いまの段階で構造調整の中止を求めるのは到底無理だろう。

契約社員に対する差別撤廃と彼らの正社員化、週休二日制、母性保護法の制定などは、闘争的なストを通じて簡単に解決できる性質のものではない。法律を改定するには時間が必要で、企業の収益が改善するなどの条件が先決だ。

労使交渉には誠意を示さないまま、12日に一斉にストに突入するといった過激な闘争は、韓国の国際信頼度を損ない、大宇(デウ)自動車の売却交渉に悪影響を及ぼすばかりで、外国人投資家を韓国から遠ざける要因となる。韓国の労働運動も合理的な対話と交渉を重視する方向へと変化すべき時期を迎えている。

民主労総は、韓国全土が最悪の干ばつに苦しんでいる時にストを展開することを考慮し、ストに加わっているミキサー車を投入し、京畿道坡州市(キョンギド・パジュシ)一帯に水を運んでいる。民主労総が本当に深刻な干ばつによる被害を心配しているならば、ストの開始時期を先送りすべきだった。

政府は今回のストで暴力を伴うなど、違法行為が明らかな場合には迅速かつ厳しく対処する姿勢を示すべきだ。