中国が、台湾と近い福建省東山島で陸海空軍10万名が参加する史上最大の軍事訓練「解放1号」を今月5日、開始したものと伝えられた。
これを受けて、台湾も軍の非常待機令を発動し、陸軍司令官が本土と隣接した金門島の軍部隊視察に乗り出すなど、特別警戒に入った。台湾はこれと関連し、射程100キロの天弓ミサイルを中国大陸に前進配置したものと見られる。
中国の南京軍区兵力1万名は5月の中旬、この訓練のため東山島に移動しており、福建と広東省一帯の部隊兵力も移動中だと14日、現地の関係者らは明らかにした。
この訓練は中国軍が台湾海峡で繰り広げる史上最大の実戦訓練だ。
中国外交部は、「人民解放軍の作戦能力を向上させるための定例活動」だと述べたが、北京の軍事観測筋らは、今回の訓練が台湾内の独立の動きにくさびを差そうという意図が含まれているものと見ている。東山島は国民党が台湾に敗走した49年以後、中国軍が数回にわたって国民党の掃討作戦を展開した所だ。