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米、「ロシアの同意と関係なくMD強行」 米政府高官らが改めて方針表明

米、「ロシアの同意と関係なくMD強行」 米政府高官らが改めて方針表明

Posted June. 18, 2001 09:59,   

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米国は17日、ブッシュ大統領の欧州歴訪に次ぐプーチン・ロシア大統領との首脳会談で、ミサイル防衛(MD)構想の推進に対する憂慮と批判が提起されたにも拘わらず、これを強行する方針を改めて確認した。

パウエル米国務長官はこの日、フォックス・テレビとABC放送との会見で、ミサイル防衛技術が備えられ次第、72年に旧ソ連と結んだ弾道弾迎撃ミサイル(ABM)制限条約を破棄すると述べた。

パウエル長官は「ミサイル防衛の技術が条約の規定に触れる時期が来るときは規制を取り除く道を探らなければならない」と述べた。

パウエル長官はさらに、「ABM条約破棄の具体的な時期はまだ決まっていない」として、「ラムズフェルド国防長官が判断してブッシュ大統領に報告する時点で、決められるだろう」と述べた。長官は、ブッシュ大統領は30年前の戦略的状況に合わせて結ばれたABM条約に拘束されることはできないという信念を持っていると語った。

ライス国家安全保証問題担当補佐官同日、NBC放送と会見し「ABM条約は敵対的冷戦時代の遺物」だとして、「今や新しい時代にさしかかる時期になったと信じている」と語った。

ライス補佐官はさらに、「米国はロシアが支持を送る形でのミサイル防衛の推進を希望するが、ロシアの同意如何を問わず、これを進める方針」だとして、「我々は平和と安保および米国と同盟国の保護のため、この計画を進めなければならない」と意気込みを示した。

しかし、上院外交委員会のバイデン外交委員長(民主)は同じ放送で「ミサイル防衛に対する持続的な開発と実験を支持するが、ABM条約は補完または修正すべきで、これを破棄してはならない」と主張した。

バイデン委員長は、「ABM条約が廃棄されれば、現在18基の大陸間弾道ミサイルを保有している中国は遠からず300〜400基の核兵器を保有することになる」とし、「インドもそれを追随し、日本も5年内に核を保有することになるなど、核軍拡がさらに進むだろう」と指摘した。

ブッシュ大統領は欧州歴訪の期間中、ミサイル防衛の必要性を力説したが、ドイツ、フランスなどは核軍拡を招く恐れがあると憂慮し、明確な反対の立場を示した。

プーチン大統領も16日の米ロ首脳会談で、米国が一方的にミサイル防衛を進める場合、両国関係は傷つくことになると警告した。



韓起興 eligius@donga.com