現代(ヒョンデ)グループの現代峨山(アサン)取締役会の鄭夢憲(チョン・モンホン)会長が遂に金融業からも手を引く。
24日、現代グループによると、鄭会長は自身と現代商船が保有している現代証券の持ち株19.8%を米金融会社であるAIG側に引き渡すことを決め、価格交渉を進めているという。交渉は今週内に終結する可能性が高いものと見られているが、交渉が妥結すれば、経営権はAIG側に渡されることになっており、鄭会長の金融業経営は事実上不可能になる。
これと関連し、金融監督委員会(金監委)関係者は、「現在、現代側とAIG側が現代証券の持ち株に対する価格交渉が行われており近く結果が出るだろう」と述べた。金監委の李瑾栄(イ・グンヨン)委員長も、最近国会の政務委員会に同内容を報告しており、AIGの現代証券買収は現実味を帯びてきた。
現代関係者は、「現代投資信託会社(現代投信)の売却と関連し、政府側の希望通り6月末内に大枠が固まるだろう」と述べ、交渉が詰めの段階に入っていることを示唆した。
鄭会長側は、これまで現代証券と現代投信をAIG側に売却するとしても2大株主として引き続き経営に関与できる方策を希望してきた。
しかし、現代側は、現代証券の2大株主として残ったとしても、現代生命の経営不振への責任のため各種の承認・許可を得るのが不可能であることから、現代証券を完全に売却する方針を固めたものと伝えられた。
鄭会長は、これによって現代商船をグループの中核企業とし、現代峨山、現代宅配、現代エレベーター、現代綜合商事の5つの企業を主力とする新たなグループ再編作業を進めている。
現代グループの幹部は、「これら5つの企業を中心に収益性のある事業だけを遂行するというのが基本方針」だとし、「系列社別に収益をあげられる事業部を選び集中的に育てる計画だ」と明らかにした。
daviskim@donga.com