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エイズ感染、女性と子どもが53%占める

エイズ感染、女性と子どもが53%占める

Posted June. 24, 2001 20:41,   

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「子どもを産むまいと、椅子から飛び降りたり注射まで打ってみたけれど、効き目がなかったわ。誰かこの子の面倒を見てもらえませんか。私はエイズで、もうじき死ぬんです」。

からだ中にできた傷痕と腫物で服を着ることができず、汚れた布を纏った一人の少女がインド東部のマドゥラスにあるエイズセンターに飛び込んできた。19才のスンダリさんだ。つぶらな瞳からは、涙が止めど無く流れていた。か細いからだは、今にも倒れそうにふらついた。彼女の腕の中には、生後2ヵ月の息子ジョジフが天使のように微笑んでいた。

貧しさと母親の家出、父の死に次いで伯母によって売春業者の手に売渡されてからの、地獄のような生活は、スンダリさんから何もかもを奪ってしまった。結局、彼女に巡ってきたのは、天刑のようなエイズと願わぬ出産。スンダリさんに限らず近来、第3世界の多くの女性がこのような状況の下で苦しんでいる。

1日には、89年エイズに感染した状態で生まれ、これまでエイズ退治運動のシンボルとされていた南アフリカ共和国のエンコシ・ジョンソン君がついに息を引取り、世界中を悲しませた。ジョンソン君は、事に触れて「エイズ患者を健常者同様に扱ってほしい」と呼びかけて、エイズ患者の人権獲得に生涯を費やした。

▲エイズ国連特別総会〓エイズ発見20周年目にあたる今年、国連は25〜27日ニューヨークにおいて、地球レベルのエイズ拡散防止に向けた特別総会を開催する。国連が、公衆保健問題で特別総会を開くのは、45年の国連の誕生以来今回が初めて。米国や英国、フランスを含む国々から26人の首脳をはじめ、各国の代表が参加する今会議では、エイズ退治に向けた世界レベルの協力問題が論議される。エイズ感染者の労働権の保障などを盛込んだ、労・使・政による実践綱領を採択する予定。

▲女性および子どもの感染〓この1年間でエイズに感染したおよそ530万人のうち、女生と子どもはそれぞれ220万人と60万人にのぼり、全体の53%を占めている。とりわけ、全世界の感染者3610万人余りのうちアフリカとアジア女性の割合は、97年の41%から昨年は47%に増加している。最近では、妊娠と出産の過程で、血液と母乳を通じて嬰児が感染するケースが急増しており、途上国でエイズに感染したまま生まれる嬰児のうち50%が2才未満で死亡し、5才までに80%が命を落としている。エイズに感染した世界中の子どもの80%が、アフリカのサハラ砂漠以南に集中している。

▲孤児の問題〓昨年は、1日平均1万5000人のエイズ患者が発生している。この過程で最も深刻なことが、孤児の問題。13日に開かれた国際エイズ会議に提出されたある報告書は「2010年までに、およそ3000万人の孤児が発生する見通しで、このうち90%がアフリカの子どもだろう」と述べている。ジョージ・マイケル前米国上院議員が率いる国際危機団体(ICG)も「2010年までに、およそ4000万人の孤児が量産され、人類の安全を脅かすことになるだろう」と、懸念を示した。



白庚學 stern100@donga.com