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カリー・ウェブ「涙のグランドスラム」

Posted June. 25, 2001 20:44,   

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世界女子ゴルフ史上最年少グランドスラム(メジャー4大会制覇)を達成したカリー・ウェブ(豪州)は、優勝を目前にして突然涙を流した。これまで何度も優勝を経験している彼女が涙を流したのは何故だろうか。

25日、デラウェイ州ウィルミントン・デュポンCC(パー71)で行われた2001マクドナルド女子プロゴルフチャンピオンズシップ最終日の18番ホール。パーパットを残したウェブは既に涙ぐんでいた。あまりの嬉しさに、ゲーム終了前ではあったが涙が込み上げてくるのを押さえ切れなかった。この時のウェブから、いつもの冷静さは見られなかった。

しかし、優勝インタビューでそれはただの「喜びの涙」ではないことが分かった。危篤状態の祖父との大切な思い出が、優勝を控えた直前に突如、怒涛のごとく思い起こされたためだった。

4歳の時、プラスチックのゴルフクラブを買い与え、彼女を「ゴルフの道」に誘った祖父のミック・コリンソンさん(71)が脳溢血で倒れたとの知らせを聞いたのは、大会第一日目がはじまった木曜日の夕方。

3日目を終えた土曜の夜、「おじいさんが危篤状態にある」との急報があり、ウェブは最終日を放棄し、帰国することにした。「グランドスラムは来年もまた狙えるが、おじいさんの臨終は生涯でたったの一度」だという思いがあった。

しかし、豪州から祖母が電話を掛け、ウェブの帰国を引き止めた。ウェブは涙をこらえ最終日の決戦に臨んだ。

「祖父の生前にグランドスラム獲得の朗報を伝えるんだ」と決心したウェブは、この日2番ホールから3連続バーディーを取り、2位グループを6打差で突き放し、優勝を確実なものにした。

満26年7ヵ月という歳でグランドスラムを達成し、62年にミッキー・ライト(米国)が達成した最年少記録(満27歳)をも更新した。

ウェブにとって、この日の優勝は「最年少グランドスラム」の記録更新と22万5000ドルの優勝賞金などは意味がなかった。彼女にとって、より大切なものが優勝の陰に隠されていたのだ。



安永植 ysahn@donga.com