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ミロシェビッチ引き渡しで、最終面の綱引き ユーゴ

ミロシェビッチ引き渡しで、最終面の綱引き ユーゴ

Posted June. 27, 2001 20:47,   

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ユーゴ連邦のコシュトゥニカ大統領は27日、「対ユーゴ経済援助を論議する国際供与国会議(29日)が開かれるまで、ミロシェビッチを戦犯法廷の手にわたすことはできない」と述べた。大統領はまた、ミロシェビッチの弁護人が(23日閣僚会議で通過した戦犯引き渡し法令に対し)違憲訴訟をしたことに触れ、「被告人が控訴などを行える権利を剥奪してはならない」と語った。

コストゥニカ大統領の発言は、29日にブリュッセルで開かれた国際供与国会議で、ユーゴに対する確実な支援を引き出すと同時に、ミロシェビッチの身柄引き渡し決定が米国など欧米の圧力によるものであることをアピールする狙いがあるものと見られる。

しかし、ユーゴ連邦セルビア共和国のジンジーチ首相は、「ユーゴ法廷が、24日に通った戦犯処刑法例を違憲と判断したとしても、ICTYの要求が優先権を持つ」と強調し、早ければ29日までにミロシェビッチの身柄を引き渡すことができると述べた。ミロシェビッチの弁護人は、「今の状況が続いた場合、ミロシェビッチの身柄引き渡しが29日に始まるかもしれない」と見た。

しかし、ユーゴ連邦のモンテネグロ共和国代表として参加している社会人民党(SNP)は、ミロシェビッチの身柄引き渡しに対して慎重な立場をとっている。親ミロシェビッチ派のSNPのジンジーチ首相は27日、ミロシェビッチがつくったセルビア社会党(SNP)代表と会談し、対応策を論議した。AFP通信は、SNPが29日にユーゴ連邦への参加を続けるかどうかを決定するとして、連邦から脱退する場合、ユーゴ連邦は崩壊するだろう、との見通しを27日報じた。

一方、バウチャー米国務省報道官は、「国際供与国会議に米国が参加する可能性が高い」とし、ミロシェビッチの早急な身柄引き渡しを催促した。米国は、ユーゴ政府が供与国会議を開く前にミロシェビッチをICTYに引き渡すことを要求している。

こうした状況の中、ミロシェビッチ支持者1万人は、26日、ベオグラードのユーゴ連邦議事堂周辺で反対デモを繰り広げた。ベオグラードの都心を平和行進し、議事堂に集結したデモ隊は、「ミロシェビッチをICTYの手に渡すな」などの文字が書かれたプラカードを掲げデモを行った。この過程で警察と衝突し、デモ隊の数名が負傷したと、官営タンユーグ通信が27日伝えた。



李鍾鎡 taylor55@donga.com