厄払いとなるか、不吉な予告か。
「ミスターメジャー」ピート・サンプラス(米国)は、ウィンブルドンで通産7回もの優勝暦を持ち「芝生コートの帝王」とも呼ばれている。
今回のウィンブルドンにおいても、トップシードの強力な優勝候補として注目されているものの、近ごろは芳しい成績も出せず、全盛期が過ぎたのでは、との憂慮の声もある。
28日、英国ウィンブルドンのオールイングランドクラブで行われた男子ジングルス2回戦。サンプラスは世界256位のワイルドカードを手にして出場したベリー・コーウォン(英国)と、2時間52分のフルセット3—2(6—3、6—2、6—7、4—6、6—3)と2時間52分のフルセットで辛うじて勝ちを収めた。
第1、2セットをまずとり、軽く勝利するかに見えたサンプラスは、強烈なサーブとボレーを放つサウスポー、コーウィンの力強い反撃に巻き込まれ、第3、4セットを取られ、危機を迎えた。
しかし、第5セットに入り、老練なゲーム感覚で4—0まで差をつけてから勝負が決定付け、はじめて胸をなで下ろした。93年以降ウィンブルドンで53勝1敗という驚くべき勝率をあげたサンプラスが、ウィンブルドンで5敗しているという無名のプレーヤーに倒され、どんでん返しがあるかと疑われたもの。
サンプラスは、「世紀の異変として記録されたかもしれない」とし、「彼の順位は問題ではなく、サービス・競技運営能力に優れ、苦戦した」と伝えた。
一方「第2のサンプラス」と言われる米国の新鋭、エンディー・ロジック(18)は11番シード、トーマス・ヨハンソン(スウェーデン)を3—1(7—6、6—1、4—6、7—6)で押さえ、次世代を担うにふさわしい実力を遺憾無く発揮した。昨年のUSオープン・チャンピオンの4番シード、マラト・サフィン(ロシア)は、ダニエル・ネストオ(カナダ)との試合で、セットスコア1—1の同点で3セット目に幸運の棄権勝利をつかんだ。
女子シングルスでメジャー3連勝を狙う4番シードのジェニファー・キャプリアティ(米国)はフランチェスカ・シアボネ(イタリア)を2—0(6—3、6—1)で下し、トップを目指して順調に進んだ。
金鍾錫 kjs0123@donga.com