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[オピニオン]税収のために智異山をだめにしては

[オピニオン]税収のために智異山をだめにしては

Posted June. 28, 2001 09:53,   

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「智異山をそのままにしておいて欲しい」。

詩人金芝河(キム・ジハ)さんの詩の題名である。最近、智異山(チリサン)は、各種の開発熱風で荒らされている。一時期全国的な話題になっていた智異山ダム建設計画、そして地方税収入の目的で白頭大幹(ペクトゥデガン)の毀損問題も考慮せず立案されているゴルフ場の建設計画、山の尊厳性を無視したケーブルカー建設計画など、至る所で智異山をおカネの価値に変えようとする地方自治体の動きが続いている。

人が集まって住んでいる社会で開発は必要だが、その中には絶対手を付けてはならないものがある。智異山と白頭大幹がそれに当たる。

最近、智異山を訪れる観光客が急速に増えた。彼らは、ゴルフ場やケーブルカーを利用するために智異山を訪れている訳ではない。他の所に比べ純粋な自然が残っているからだ。しかし、智異山と接した地方自治体は、この事実を無視している。

韓半島の背骨的な存在である白頭大幹地域の毀損問題も深刻だ。白頭大幹は、韓国生態系の中心軸であり、生態、文化的保存価値の高い韓民族の自尊心でもある。最近、環境部は、白頭大幹地域をこれ以上開発出来ないように「白頭大幹保全法」の制定を進めている。現在、智異山圏だけでなく、全国の白頭大幹地域は、次々と荒らされている。トンネルが掘られている所、包装道路が横たわっている所、娯楽施設が入った所など、白頭大幹という名称に相応しくない各種の開発事業が進行されているのだ。

果たして我々は、次の世代と堂々と向かい合えるだろうか。未来の主人公に毀損された自然と途切れた白頭大幹を残したら、如何なる名分を持ってもまともに顔を見れないだろう。もう少し余裕を持って未来と次の世代のことを考えなければならない。地方税の収入なんかより、もっと大きなものを自然から得るよう努力しなければならない。

未来の世代が智異山の天王峰(チョンワンボン)の頂で、ありのままの自然を感じながら、奇麗に保存された白頭大幹に立って思いっきり叫べる環境を作ることが、今の我々に任された急務ではないだろうか。

ヤン・ジュンホ(南原環境運動連合事務局長)