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新ユーゴ連邦の分離に拍車

Posted July. 03, 2001 19:51,   

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ユーゴ連邦という名が歴史に登場したのは1946年。ナチドイツに対抗して戦った独立運動家チトの主導のもと、6の共和国、2の自治州からなるユーゴ連邦がスタートした。しかし、チトの死去、旧ソ連の崩壊、東ヨロッパ社会主義諸国の崩壊などの影響でユーゴ連邦は内戦の末91年に解体された。スロベニア、クロアチアなど4国が相次いで独立したのだ。92年新しくスタートした現在のユーゴ連邦は2つの共和国と2つの自治州(ボイボディナ、コソボ)からなっている。

ミロシェビッチ前大統領系列であるモンテネグロ議会は2日、社会主義者民主党(DPS)と社会民主党(SDP)の連立政府を承認した。最大政党である社会主義者民主党は4月総選挙の時、連邦脱退を公約として掲げて圧勝したことがある。新任の首相、閣僚19人のうち15人全員が社会主義者民主党所属だ。

ブヤノビッチ新首相はユーゴ連邦脱退を今秋の国民投票で確定するものと伝えられている。ブヤノビッチ首相は「モンテネグロが、これ以上セルビアの思うがままにされてはならない」と強調し、「新しい内閣はモンテネグロのジュカノビッチ大統領が提案した新たな形の連邦体制に関して交渉を行いたい」との考えを示した。ジュカノビッチ大統領は、これに先立ち、セルビア共和国に独立国家体制へと転換するものの国境は開放する「緩い形の連邦体制」を提案した。

こうした動きに反対する世論も手強い。宗教(セルビア正教)と人種(セルビア系)、歴史の同じ兄弟国セルビアから離れて、人口650万人のモンテネグロが経済的・軍事的に自立できないということ。

セルビアのジンジッチ首相は、2日「モンテネグロの独立はユーゴ連邦の解体は勿論、コソボ自治州の独立へと拡大されるだろう」とし、モンテネグロに連邦に残るよう勧めた。同首相は「国防、外交、通貨などに関する権限だけを連邦政府に委任する新しい連邦憲法を設けるように」とジュカノビッチ大統領に提案した。

同首相は、とりわけ「セルビアが国際社会の一員として認められるためには欧州連合(EU)に単独でも加盟する必要がある」と強調しており、場合によっては連邦体制を清算することも可能、とのことをを示唆した。



白庚學 stern100@donga.com