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ミロシェビッチ前氏、国際犯罪法廷に初出廷

ミロシェビッチ前氏、国際犯罪法廷に初出廷

Posted July. 03, 2001 19:51,   

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ユーゴスラビア・コソボ自治州のアルバニア系住民の殺害を指示したとして、「人道に対する罪」(殺人・追放など)などに問われ起訴されたミロシェビッチ前ユーゴ連邦大統領(59)が3日午前(現地時間)、オランダのハーグにある国連の旧ユーゴ戦争犯罪国際法廷(ICTY)の初公判に出廷した。

ミロシェビッチ前大統領は、同日開かれた初の予備審理で「同法廷は違法であり(本人に対する)起訴も誤ったものであるゆえに裁判を受け入れられない」とし、「従って弁護人を指名する必要もない」と述べた。

これを受けて、メイ裁判長がミロシェビッチ前大統領に対し「あなたの起訴容疑を聴取したいか」と尋ねると、ミロシェビッチ前大統領は「それはあなたの問題」だとして撥ね返した。またミロシェビッチ氏は、当初計画していた同裁判の違法性などを内容とする声明を発表しようとしたが、メイ裁判長の発言中断措置によって拒否された。初公判は10分で終った。二度目の公判は8月の最後の週に再開される見通しだ。

国際的な戦犯法廷で、国家元首が人道上の罪をめぐり裁かれるは初めて。前大統領は弁護人の選定を拒否したことに続き、裁判長の質問に答弁そのものを冷笑的に拒否するなど、法廷と全面的に対決する姿勢を示した。

これに先立ちミロシェビッチ前大統領と初めて面会したトマノビッチ弁護士は面談の後「ミロシェビッチ前大統領は裁判が終るまで弁護人団を選定しないと述べた」と伝えた。

ICTYのスポークスマンは「被告人が法廷で罪状いかんを問う認定尋問で答弁を拒否する場合、法廷は30日の期間を与えるが、同期間中書面での供述を行わない場合は無罪を主張したものと見なして裁判を進める」と明らかにした。

世界から注目されている同裁判は、元国家元首の「人道に対する罪」を国連のレベルから裁くという歴史的裁判だが、ミロシェビッチ前大統領の「裁判への不認定」戦略により、今後の裁判過程で激しい攻防が繰り広げられる見通しだ。

ミロシェビッチ前大統領の裁判戦略と救命運動は、マルコビッチ夫人が主導しているものと伝えられている。今回の裁判を、法理的戦いよりは政治的攻防の方へ持って行くという戦略を立てたとされる。ミロシェビッチ前大統領が、以前英国やフランスなど西側諸国と自身との間で結んだ諸密約を公開するとして「脅威した」戦術もマルコビッチ夫人の構想だったとされる。

これと関連し、ミロシェビッチ前大統領側はボスニア・ヘルツェゴビナがユーゴ連邦から分離される過程などにおいて、米国と英国が前大統領と結んでいた密約を暴露する計画であり、そのためホルブルック元国連駐在米国大使、バンス元米国務長官、英国のハード元外相らを証人として要請するだろうと、ワシントンタイムズ紙が2日報じた。

こうしたなか、2日、ユーゴの首都ベオグラードではおよお1万5000人のミロシェビッチ前大統領の支持者らが連邦議事堂の前で「改めて総選挙を実施せよ」と叫び、セルビア共和国に対する反政府デモを繰り広げた。



李鍾鎡 taylor55@donga.com