米国下院のハイド外交委員長と共和党政策委員長のコックス議長が最近、黄長鎏(ファン・ジャンヨプ、写真)元朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)労働党書記に、米国を訪問し議会で北朝鮮の実態について証言するよう求めていたことが3日、分かった。
しかし政府は、黄氏の身辺安全の保障などを理由に挙げ、黄氏の訪米を即時に許すことはできないとの方針を決めたことが明らかになった。
ハイド委員長は、先月29日付けの書簡で「20日以降に同委員会を訪問し、元書記の経験と洞察力を我々と共有することを希望している」として黄氏を招待した。コックス議長も、先月28日付けの書簡を通じて、黄氏が19日か26日に議会に出席することを求めた。
これに先立ち、昨年11月にも、ヘルムズ上院議員が黄氏に招待状を送ったが、黄氏の訪米は実現しなかった。
一方、韓国情報機関の国家情報院は4日、「黄氏の訪米問題は韓米両国政府レベルで身辺安全の保障など、前もって充分な検討と準備期間が必要であることから、今後も韓米両国の政府レベルで協議すべき事項だ」と述べた。
政府当局者は「政府の方針は、金大中(キム・デジュン)大統領が3月の訪米の際に明かしたように、『黄氏の身辺安全の保障問題が解決されれば、米国の訪問は可能だ』とことである」とし、「身辺安全の保障問題について未だ米国の議会と政府間で論議が行われていない」と話した。
野党ハンナラ党の張光根(チャン・グァングン)スポークスマンは4日、 黄氏の訪米問題と関連して声明を発表し「現政権は対北政策が正常で堂々たるものならば、黄氏の訪米を敢えて防ぐ理由がない」とし、「黄氏の訪米を直ちに許可すべきだ」と強調した。
韓起興 eligius@donga.com