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[CEOコラム]信用は顔だ

Posted July. 06, 2001 09:31,   

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私たちは97年の通貨危機を経て、ムーディーズ社など国際信用格付け会社らが韓国の国家信用度に対してつける評価が、国家経済にどれだけ大きな影響を及ぼしうるのかを実感した。耳新しい外国機関がアルファベッドや記号で記す信用等級によって、外債発行、外国人投資など国家的に重要な経済活動が大きな制約を受けるようになるということを、今では大半の人々が容易に納得できるようになった。

企業も国家と同様に信用が大切である。信用はブランド・イメージなど評判に関したことだけでなく、市場での競争力にも直接的な影響を及ぼす。

どんな信用等級を受けるかによって、調達可能な資金規模はもちろん利子など費用的な面で大きな差が出る。顧客と投資家らも取引や投資を決定する際に、該当企業の信用等級を重要な基準と見ている。

こうした信用の大切さは個人に対しても同じことが言える。

個人の信用度が高いか、低いかということは、金融機関から資金を借りられるかどうかという単純な問題ではなく、個人が負担する利子率と金融機関が提供するサービスの水準を決定させる重要なものさしとなるのだ。もはや信用は国、企業そして個人にとって、もっとも重要な資産となっている。

最近消費者金融が大きく拡大し、金融機関らはサービスの差別化を本格的に進めている。個人信用評点制度(Credit Scoring System)を取り入れて、顧客別に信用状態と取引期間、利用実績などを総合的に評価し、その結果に基づいて金融商品の構成内容にはっきりとした差を置くようになっている。

特に、顧客関係管理(Customer Relationship Management)を強化しながら、顧客層を数十種類に細分化する。優良顧客と判明されれば、生涯の顧客として待遇しながらあらゆるサービスを提供するが、信用度が低い顧客には果敢に取引関係を断つほどにまでいたっているのだ。

いまや、個人も自分の信用度を注意深く体系的に管理するのが、いつどの時よりも大切な時代となった。しかし、料金の納付期限や決済日をうっかり一度や二度忘れたために信用等級が違ってくるということを認識している人はそう多くない。たいした金額でもないのをうっかり期限を見過ごしてしまい、信用を落とすケースを見るたびに残念な気持ちを禁じ得ない。

投資や事業の失敗などで一瞬にして全財産を失うのをたびたび見かける。物質的な財産は自分の努力次第で再び回復できる機会が十分にある。しかし、信用は一度落とせば、再び挽回するのが非常に困難だ。顔についた傷痕のように一生その痕を消すのは難しい。

信用は顔である。最初に出会った時の顔で初印象をもち、歳月によって変わっていく顔からその人の年輪を推し量る。

長い間、よく管理されてきた信用は誰にとっても、もっとも大切な資産になるだろう。

李憲出(イ・ホンチュル)LGキャピタル社長