韓昇洙(ハン・スンス)外交通産部長官は24日、ベトナムのハノイにある大宇(デウ)ホテルで開かれたASEAN(東南アジア諸国連合)地域フォーラム(ARF)の非公式晩餐で朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の首席代表である許鐘(ホ・ジョン)巡回大使をはじめ米国のパウエル国務長官などと会談し、韓半島情勢について意見を交わした。
韓長官は席上、南北関係が長期間にわたって小康状態を見せていることに対する憂慮と共に、早期に南北対話を再開し、第2次南北首脳会談を開くことが望ましいという政府の見解を、北側に伝えた模様だ。許大使は、これに対し具体的な言及は避けたまま、主に韓長官の話の聞き役に回ったという。
韓国側代表団は、ARF外相会議が開かれる25日、北側代表団と更に緊密な意見交換を行う計画であると伝えられている。
韓長官はこれに先立ち、大宇ホテルのオニックスルームで 中国の唐家王旋外相と会談を行い、韓半島情勢など懸案について話し合った。
韓長官は会談で、先日、チャン・ギルス君一家の韓国送還過程で中国政府が人道主義的な方針を堅持したことについて評価し、瀋陽駐在の韓国領事事務所の総領事官への昇格を希望すると述べたと、外務省当局者が伝えた。
これに対して唐部長は、「チャン君一家の場合は、人道的レベルで特別な情況を考慮し、処理した」としたうえで、「一般の脱北者たちは難民ではない」という従来の方針を再確認した。
両長官は、10月に中国・上海で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議の際、韓中首脳会談を持ち、2008年北京オリンピック開催を成功させるため協力するというとことで一致した。
両長官はまた、日本の歴史教科書のわい曲問題は是正されなければならないという点で原則的に合意し、各国の事情に合わせて対応していくもののさらに意見交換を継続していくということで意見の一致をを見た。
韓長官は25日、日本の田中真紀子外相とも会談を行う。
金影植 spear@donga.com