ヒディンク監督(55)が韓国サッカー代表チームの訓練に向けた第2段階作戦にはいった。
ヒディンク監督にとっては、今年のコンフェデレーションズカップ大会までが韓国サッカーを理解するための「実験段階」だったとすれば、これからはポジション別に最上の選手を発掘してベスト11を決めなげらばならない「確定段階」。
ヒディンク監督は就任後、「競争」を強調してきたが、一部のポジションはほとんど「固定メンバー」で固め、絶対的な信任を表わした。最前方のストライカーに黄善洪(ファン・ソンホン)、金度勲(キム・ドフン)、第三のストライカーに柳想鉄(ユ・サンチョル)、攻撃的MFに高宗秀(コ・ジョンス)、守備的MFに李栄杓(イ・ヨンピョ)、朴智星(パク・チソン)、中央DFには洪明甫(ホン・ミョンボ)、イ・ミンソンなど。
その外のポジションでは様々な選手たちを交互に起用したが、ヒディンク監督が満足できる選手はいなかった。
特に、右の攻撃的MDと左FDは代表チームのアキレス腱だと指摘されてきた。
つまり、韓国サッカーの問題点は、依然として守備とミッドフィールドの不安。今回の代表チームのリストにキム・ドグンとイ・ウルヨン、チョン・ウグン、ハン・ジョンソンなどのMDと、キム・ジョンスやユン・ヒジュンなど、守備力のいい選手たちが集中している理由もこのためだ。
また、ほぼ固まっている残りのポジションにも「完璧」という評価を下し難い。来年初めまで実験を続けるという条件を付けているのも、小規模の選手発掘を続け、予備選手を確保しておきたいとの計算があるようだ。
特に、今回の新しい顔ぶれにチェ・テウクとイ・チョンス、キム・ジョンスなど、若手選手を大挙して抜てきしたのは、ヒディンク監督がOFは基本的な守備能力が備えていなければならず、DFは基本的な攻撃力を付けなければならないと強調したのと、一脈通じる話。結局、90分をフルタイムで走れる体力のある選手を発掘するということだ。高宗秀の脱落については、「パフォーマンス」との分析がある。これまで、ヒディンク師団の「皇太子」と株を上げていたが、固定メンバーから外される可能性もありうることを示し、心理的な刺激を誘導するとの狙いがあるとの指摘。
一方、一部の専門家はヒディンク監督が今回のヨーロッパ遠征訓練では4—4—2フォーメーションから脱皮し、3—4—3または4—3—3フォーメーションの可能性をテストするものと見ている。
しかし、このようなヒディンク監督の構想に対し、「2001ワールドカップが開かれるまで、選手発掘に向けたテストで時間を費やすのか」との懸念の声も高い。
これに対し、代表チームのパク・ハンソコーチは「これまで日本で活動している選手たちはあまりにも多く呼び寄せたため、今回は使えなかった」とし、「ベストメンバーはある程度確定しており、今回は弱いポジション別に新しい可能性を探ることに重点を置いた」と述べた。
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