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ボスニア「民族浄化」に大量虐殺罪を初めて適用

ボスニア「民族浄化」に大量虐殺罪を初めて適用

Posted August. 05, 2001 18:32,   

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バルカン地域で行われた「民族浄化」行為に対し大量虐殺罪が初めて適用された。

オランダ・ハーグ所在のユーゴ戦争犯罪法廷(ICTY)は2日、95年にボスニア・スレブレニッツアでイスラム系住民を民族浄化した疑いで起訴されたセルビア人勢力の元司令官クルスティッチ(53・写真)に大量虐殺罪を適用し、禁固46年の刑を言い渡した。検察の求刑は8件にわたる終身刑だった。

ICTYのロドリゲス判事は「上官の命令だったとはいえ、計画的に住民を大量虐殺したのは他ならぬ民族浄化であり大量虐殺だ」という判決を下した。国際法上、大量虐殺とは民族や人種、宗教が異なるという理由から行われる大規模の殺害行為を指す。

戦犯容疑者に大量虐殺罪が適用されたのは、この罪が1948年に国際法で制定されて以来初めてで、ICTYが大量虐殺罪を適用して実刑を言い渡したのもこれが初めて。1946年、ナチ戦犯者らに「反人道的」犯罪容疑が適用されたことがある。

▲スレブレニッツア大量虐殺事件〓ボスニア内セルビア系が95年7月東部イスラム系都市のスレブレニッツアで女性と高齢者3万人を追放した後、男性住民8000人余りを大量虐殺した事件。2次大戦以降ヨーロッパ最悪の民間人虐殺事件として記録された。当時クルスティッチが指揮していた軍隊は、国連軍が保護していたこの都市を占領した後、虐殺を行った。現在まで4000人余りの死体が発掘されているが、残りは行方不明のままだ。

クルスティッチは92〜95年のボスニア・ヘルツェゴビナ内戦当時の民族浄化と関連して、ICTYに起訴されたボスニアセルビア系人物の中で最高位の将軍。クルスティッチは今回の裁判で自身の上官でいまだ逮捕されていないムラディッチと当時の政治指導者カラジッチの命令に従ったに過ぎないと主張した。

▲判決の意味と反応〓国連と米国、フランス、ドイツなどの国々は、判決に対して一斉に歓迎の意を表明した。ミロシェビッチ前ユーゴ大統領を戦犯容疑で起訴したデルポンテ首席検事は「今回の判決は、戦犯容疑者は必ず断罪を受けるということを知らしめる重要な前例となる」と判決の意義を語った。同氏はまた、ミロシェビッチ前大統領にも大量虐殺罪を追加で適用する計画であると話した。

一方、被害者の遺族らは、終身刑が言い渡されなかったことに対して強い不満を表している。テレビで裁判の過程に注目していた遺族らは「禁固46年の刑は、クルスティッチが犯した犯罪に比べ、あまりにも寛大すぎる処分だ」と述べ、「彼が99歳だったとしても終身刑が言い渡されるべきだった」と怒りをあらわにした。

ボスニア法務省は2日「ボスニア内戦中、犯罪容疑でICTYに起訴されたイスラム系元将軍アラジッチら3人を逮捕した。近く3人をICTYに引き渡す」と明らかにした。



白庚學 stern100@donga.com