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ピンツセビッチ、「トラック上での大反乱」

ピンツセビッチ、「トラック上での大反乱」

Posted August. 08, 2001 10:31,   

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0.03秒差でザンナ・ピンツセビッチ(ウクライナ)が「トラックの女王」マリオン・ジョンーズ(米国)を押さえて決勝ラインを通過すると、一瞬場内は水をさしたかのように静まり返った。米国の陸上関係者らはもちろん、スタンドを埋め尽くしたファンも信じられないとの表情がありありだった。電光版にピンツセビッチが1位と表示された時、ファンは新しいワールド・チャンピオンに歓声を送った。

29才のスプリンター、ピンツセビッチが「短距離強国」米国のプライドを大きく傷つけ、新しい「トラックの女王」となった。

7日、カナダ・エドモントンのコモンウェルズスタジアムで開かれた2001世界陸上選手権大会女子100mの決勝。ピンツセビッチは10秒82の自己最高記録で、今シーズン世界最高記録を打ち立てて、大会3連覇に挑んだジョンーズ(10秒85)を押さえて金メダルを手にした。95年5位、97年銀メダル、99年銅メダルを獲得するなど、これまでジョーンズの陰に隠れ、「ナンバー2」の壁を乗り越えられなかったピンツセビッチは4度目の挑戦の末に世界で最も早い女性となった。

1位を確認し、優勝セレモニーとしてグラウンドを100mほど回った後、トラックに倒れたピンツセビッチは「優勝したことが信じられない。最善を尽くした。もう気力が尽きてこれ以上セレモニーはできない」としてスタジアムを抜け出た。

準決勝でも10秒94でジョンーズ(10秒95)をかわしたピンツセビッチは、反応時間0.123秒の最も早いスタートを切った後、たった一度も追い抜かれないまま走り抜き、決勝ラインを通過した。ジョンーズの出発反応時間は 0.146秒だった。

大会開始前から3連覇を既定事実としていたジョンーズは、97年アテネ大会から100m決勝での42連覇の行進に終止符を打たなければならなかった。

93年のゲールディバーズ大会から優勝を続けてきたこの種目の4連覇行進にも終止符が打たれた。ジョンーズは「とても残念だ。レースの途中に突然、力が抜けたのを感じた。200mでは良いレースを展開したい」と話した。

女子棒高跳びでは世界記録(4m81)保持者のステーシ・デラキラ(米国)が4m75を飛び、回数の差でスベテラナ・ピオファーノバ(ロシア)をかろうじて押さえ、2連覇に成功した。

男子三段跳びでは世界記録(18m29)保持者のエドワーズ(英国)が17m92と、95年以降6年ぶりにチャンピオンに復帰した。男子400mではアバド・モンクル(バハマ)が44秒64で優勝し、女子槍投げではオスレディス・メンネンデーズ(キューバ)が69m53で1位に付けた。



梁鍾久 yjongk@donga.com