朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日(キム・ジョンイル)総書記のソウル答礼訪問をきっかけに、与党民主党が、改憲と自民連・民国党との「三党合党」を進めようとしているという内容の与党内部の関係者が作成したと見られる文書が9日、一部のマスコミに報道され、大きな話題を呼んでいる。
野党ハンナラ党は、「今後の政治日程」という題目の同文書が報道されるや、「超憲法的な政権延長への陰謀」だと見做し、金大中(キム・デジュン)大統領の釈明と「南北関係を改憲に利用しない」とした内容が含まれた対国民談話を要求するなど、強く反発している。
野党ハンナラ党の金杞培(キム・キベ)事務総長は同日、「問題の書類の内容は、北朝鮮と平和協定を締結し国民投票を通じて改憲を行うとしたもので、国体と関連した重大な内容」だとし、「自由民主主義と資本主義を放棄してまで、政権延長のための超憲法的な陰謀に対して強い態度で対応する」と述べた。
しかし、民主党の田溶鶴(チョン・ヨンハック) スポークスマンは、「一言でいえば、非常に荒唐無稽な文書で、金重権(キム・ジュングォン)代表を含めて主な党役員らは見たこともない」と述べた。
大統領府の南宮鎮(ナムグン・ジン)政務首席秘書官も、「文書作成の内容や形式が水準以下で、だれかがアイディアを書き留めたもののようだ」と語った。
問題の文書は、「8月を前後して、金正日総書記の答礼訪問の際に、もし韓半島の統一に対する顕著な成果(例えば、平和協定)を収めれば、改憲の起曝剤の役割をするだろうが、成果がなければ現行の憲法で大統領選挙を行うしかない」と政局を分析し、展望している。この文書を報道したマスコミは、「東橋洞系の中心人物が書類を作成した」としているが、核心人物がだれなのかは明らかにしなかった。
金昌赫 chang@donga.com