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日本、IMF特別審査を受け入れ

Posted September. 07, 2001 09:53,   

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日本の金融機関の不良債権処理問題が世界経済の足を引っ張る状況で、国際通貨基金( IMF)が日本の金融部門に対する特別審査を行うことになった。米国を訪問中の柳澤伯夫金融担当相は5日、IMFのケーラー専務理事と会談し、日本の銀行の不良債権の実態と引当金の状況など金融システムの安定度を分析するためのIMF特別審査を受け入れる意向を明らかにした。審査時期と内容、方法などは実務協議を通じて確定する。

▲特別審査の背景〓米国と欧州などの経済専門家らは、度重なる世界株価の急落と各国の成長率の伸び悩みなど世界経済危機の主因として日本の金融部門を指摘して来た。日本の金融庁が明らかにした不良債券規模は現在31兆8000億円。

IMFが先月、日本に対する審査報告書で「日本政府が不良債権規模を民間機関の推定額より減らして発表した」と指摘した後、国際世論は日本に対する特別審査を実施すべきだという方向に傾いている。当初、日本が特別審査を拒むと英国の経済専門紙ファイナンシャル・タイムズも「日本政府が何かを隠そうとしている」と疑問を投げかけた。

▲特別審査とは〓IMF特別審査は、審査団が特定国家の金融機関の財務構造の健全性や国際基準遵守可否などを評価するもので、金融部門に対する「人間ドック」と同様。1990年代の後半アジア諸国が通貨危機に直面した際、IMFの金融関連情報収集と分析が不十分であったという反省から日本、米国など先進7カ国(G7)が中心になって99年5月この制度が作られた。

今まで審査を受けた国はカナダなど20カ国。最近英国とドイツが審査の受け入れを発表しており、米国は金融審査を拒んでいるわけではないが、緊迫した国から先に実施してもらうといった態度だ。

主な調査項目は△金融政策の透明性と中央銀行の独立性維持可否△銀行、証券、保険など監督システムの国際基準遵守可否△不良債権の実態把握と資産算定基準の評価△金融機関の経営状況と健全性評価などだ。

▲日本国内の反応〓日本の市場関係者らは淡々とした反応を示している。一部では「どうして日本だけが景気悪化の主因なのか」という意見も聞かれる。しかし、大部分は「日本政府が早く疑念を拭い去って不良債券処理に積極的に取り組んでこそ、市場は安定を取り戻す」と予想している。

今まで日本政府は、表では金融庁の人手不足などを理由にIMFの特別審査に難色を示して来た。しかし、本当の理由は、ただでさえ不良債券処理の遅れで株式市場が不安定なのに、特別審査の結果金融システムのいろいろな問題が明るみに出れば経済にさらに悪い影響を及ぼしてしまうことを懸念したからだ。日本は、不良債券処理に対する国際社会の不信を取り除くために仕方なく特別審査を受け入れることにした。



李英伊 yes202@donga.com