中国とロシアが、前例のない友好ぶりを見せている。
7月、中国の江沢民国家主席がロシアを訪問したのに次ぎ、今回は朱鎔基首相が7日から5日間ロシアを訪問する。朱首相のロシア訪問は、経済協力に焦点を合わせてものであることから、これまで政治・安保・軍事協力中心だったロシアと中国との関係が経済分野にまで拡大される見通しだ。
国際政治専門家は、冷戦終結後唯一の超大国として浮上した米国に対抗するための戦略という次元で協力してきた中国とロシアが経済を含む多分野で急ピッチに緊密になってきたため、国際社会で次第に大きな力を発揮するようになると展望している。
130人余りの大規模代表団を率いてロシアに到着した朱鎔基首相は8日、ロシア第2の都市サンクト・ペテルブルクでキシヤノフ首相と会談した他、9日にはプーチン大統領と会談する。唐家シュエン外相、李榮融・国家経済貿易委員会主任、石廣生・対外貿易経済合作部長など多くの閣僚が朱鎔基首相の随行をしている。
最も関心を集めたのは、エネルギーと宇宙航空分野の協力だ。ロシアと中国は、シベリア・イルクーツク油田で開発する石油を中国東北地方に送る17億ドル規模の送油管建設事業の妥当性を検討する文書に調印する予定。両国は7月、江沢民主席がロシアを訪問した際、同事業のための予備協定を結んでいる。
2005年までに送油管事業が終了すれば、ロシアの中国向け石油輸出規模は60億ドルまで膨らむ。両国は今後3年内に、昨年80億ドル規模だった貿易量を2倍以上増やす計画。
中国が2〜3年内に5機のロシア製TU204旅客機(1億600万ドル相当)を購買する契約も今回締結される。中国は、旅客機をさらに10機購買する案を検討中で、今後ロシア旅客機の中国市場進出が大きく拡大する見込みだ。
プーチン大統領と江主席は、昨年5月のプーチン大統領の就任以来すでに6度も会談している。このような友好関係に基づいて、両国は国際的に敏感な分野で共同歩調を取るか相手国を支援している。
米国のミサイル防衛(MD)体制構築に対する両国の反対がその代表的例。ロシアは3日、中国の支配下にあるチベットの宗教指導者ダライ・ラマがモンゴルに行くために要請したロシア通過ビザの発給を拒否した。また、ロシア仏教界の招請で年末ロシアを訪問したいとするダライ・ラマの要請も拒絶した。
その他、中国はロシアのチェチェン侵攻に対して「ロシア国内の問題」とし、始終一貫してロシアの肩を持っている。
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