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EU、「奴隷制度は反人種的犯罪」と謝罪

EU、「奴隷制度は反人種的犯罪」と謝罪

Posted September. 10, 2001 09:37,   

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南アフリカのダーバンで開かれた国連の「人種差別撤廃会議」が8日、奴隷制度を人道に反する犯罪と規定し、パレスチナの自決権や独立国家建設の権限を認める内容を盛り込んだ最終宣言文を採択して閉幕した。

会議は、イスラエルを人種差別国家と位置付けようとするアラブ諸国の動きに反発し、米国とイスラエルの代表団が引き上げた中、閉幕予定日を一日延長してまで激論を繰り広げた末、最終宣言文を採択した。

▲争点〓先月31日開幕した会議で参加国は、奴隷制度に対する先進国の補償及び謝罪問題、イスラエルを人種差別国家と位置付ける問題などをめぐって激論を繰り広げた。

欧州連合(EU)とアフリカ諸国の間で争点となっていた奴隷制度問題は7日、EU諸国が奴隷制度を「人類歴史の悲劇」、「反人種的な犯罪行為」と認め、謝罪する代わりに、アフリカ諸国が補償要求は行わないことで合意し、妥結した。

しかし、中東情勢と関連しては、アラブ諸国が「イスラエルは人種差別犯罪国」という表現を盛り込むべきだと主張したことで難航したが、EUと南アフリカ共和国が「パレスチナの自決権と独立国家の建設を認める」という内容の中立案を提案し、結局アラブ諸国がこの提案を受け入れたことで決着した。

▲意味〓最大の成果は、15世紀から第1次世界大戦の前まで約500年間続いてきた奴隷制度を、初めて国際的な犯罪行為として明文化したことである。

アジアとアフリカの数千万人の犠牲者に対する強大国の道徳的な義務を明示し、被害国への支援に向けた、社会及び経済的なプログラムの開発の必要性を強調したことも成果として挙げられる。

人種差別に対する国際社会の処罰を促しつつ、イスラエルのシオニズム(ユダヤ人民族主義)を批判し、パレスチナの自決権を認めたのも、奴隷制度の残存である人種差別と混迷している中東情勢の解決に新たな圧力として働くものと見られる。

▲各国の反応〓国連のアナン事務総長は「今度の会議で採択された宣言文は、人種差別に苦しめられている人々にとって、希望の象徴となるだろう」と歓迎の意を表明した。

人種差別撤廃会議事務総長のロビンソン国連人権高等弁務官(UNHCHR)は、「今会議の慎の成果は、今後各国が人種差別撤廃を如何に実行に移すかにかかっている」と述べた。

米国務部のピトマンスポークスマンも「今会議が政治色を帯びてしまったことには失望を禁じ得ないが、宣言文そのものは一見の価値がある」と評価した。

英国とフランスなどEU諸国は、宣言文の採択に歓迎の意を表明しながら、「今後、宣言文の実践に重点を置くべきである」と強調した。



白庚學 stern100@donga.com