斗山(トゥサン)のキム・インシク監督は、投手陣が「伝染病」でもかかったように相次いで負傷したことで苦しい思いをさせられた。幸い、好調な打撃に支えられ、チームが3位を維持しており、プレーオフ進出は無難のように見えるが、体制が崩れている投手陣を見るたびにいつも心の片隅が不安だった。
そのようなキム監督が、最近少しずつ余裕を取り戻している。怪我で休んでいた投手がシーズン後半を迎え、続々と正常のコンディションを回復しているからだ。
7月、肩の痛みで2軍落ちしたバク・ミョンファン(27才)は今週1軍へと復帰、当分ミドルマンとしてプレーオフ戦に備えた試合感覚を身に付ける。シーズン前半、チーム内最多勝の6勝を挙げたバク・ミョンファンは、負傷の後遺症から立ち直り、有終の美を飾るとの覚悟だ。先発、ミドル、抑えを問わない万能投手のバク・ミョンファンが加わったことで、トゥサンはポストシーズンにおいて戦力を一層引き上げるものと見られる。
バク・ミョンファンは「ゆっくり休んだおかげで、コンディションは良く、自信もある。残りの試合でこれまで蓄えてきた体力をフルに発揮する」と述べた。
バク・ミョンファンと共にトゥサンマウンドの一軸をなしていたク・ジャウン(21才)は、5月から自分を苦しめてきた右肩の負傷から逃れ、3か月ぶりに1軍エントリーに合流した。最高球速145kmの球を投げても何の異常も感じなくなったク・ジャウンは、シーズン前半5勝を挙げた勢いを生かせ、先発ラインアップに出る見通し。
昨年、右肩の手術でマウンドを離れたLGのチェ・ヒャンナン(30才)も5日、1軍エントリーに登録、9日蚕室(チャムシル)での三星(サムスン)戦で復帰戦を行った。チェ・ヒャンナンは当初、今シーズン出場は難しいと予想されていたが、厳しい再活訓練と熱い闘魂で立ち直ったもの。
たとえ1と3分の2イニングを投げて3失点をしたものの、初登板にしては合格点だというのが、LGキム・ソングン監督の評価。キム監督は「再起に向けた意欲が強く、他の選手にも大きな刺激になる」と励ました。
現代(ヒョンデ)のストッパー、ウィ・ジェヨン(29才)は6月、腰の痛みで休養中だったが、約6ヶ月ぶりにグラウンドに復帰し、徐々に特急投手として始動を掛け始めている。
長い空白にも関わらず、救援部門において23セーブポイントで4位にマークされているウィ・ジェヨンは、緩んでいる裏門のため不安だった現代マウンドにしっかりと錠を掛けるものと期待されている。
金鍾錫 kjs0123@donga.com