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[社説]国民の死も知らぬとは

Posted October. 29, 2001 08:56,   

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韓国人のシン某さん(41)が中国で処刑されたのは9月25日で、1ヵ月余りが過ぎた今月26日になって韓国政府に死刑の事実が通報され、国民を驚かせた。申さんとともに中国公安当局に逮捕されたチョン某さんが収監中の昨年11月に病死したことも、7ヵ月後の今年6月なって韓国政府に通報されと言うから呆れる話だ。シンさんとチョンさんは覚醒剤の製造及び密搬出の疑いで97年逮捕された。

韓国国籍を持つ韓国人が初めて海外で処刑されたのも衝撃だが、外交関係を結んで9年も経った中国と韓国の間でこれほどまでに徹底して情報が断たれているとは、とても理解に苦しむ。

そもそも中国駐在の韓国外交官らはどんな行動を取り、なんでこのような事態を醸し出したのか問わずにはいられない。北京には在中大使館があり、申さんが逮捕され裁判を受けた黒龍省の瀋陽にも領事事務所がある。海外に設置された公館の主な任務は在外国民の保護にある。そのために世界各国は「領事関係に関するウィーン協約」に加盟し、外交官の在外邦人保護を保障してしており、外交官は駐在国にいる自国民の助力に最善を尽している。重犯罪を犯した犯人と言えども保護対象となるのは当然だ。

在中大使館の説明によると、瀋陽領事事務所では昨年6月黒龍省外事弁公室宛てに問合わせの公式文書を送るなど事態把握に努めたという。しかし韓国領事事務所がしたことは公式文書を送ったり、電話で問合せをした程度だった。韓国の外交官が中国の官庁を訪れたり、シンさんに会うなど積極的な努力をしていたなら、事態がここまでに深刻にはならなかっはずだ。領事事務所として、今度の事件を国民一人の命がかかっている重大な事案とみなさず、厄介な犯罪者が関っているつまらない一事件と判断して行動していたなら、重大な職務遺棄と言わざるをえない。

外交通商部(外交部)は直ちに在中大使館と 領事事務所が責任を全うしたかどうか徹底した調査を行うべきだ。「安易な領事活動」 が明るみになった場合は、厳しく責任を問い、二度とこのようなことが繰り返されないよう、必要な措置を取らねばならない。

後になって処刑事実を確認してくれた中国政府の態度も遺憾だ。仮に米国人や日本人が死刑者だったら、中国が今度のような事勿れ主義(慢慢的)な対処はしなかったはずだ。政府は中国政府に対し、のろ通報に関する解明を求める一方、中国が韓国をここまで無視するようになった背景についてじっくり考えてみるべきだ。