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「9回裏に笑った」 DドバックスがWS初制覇

「9回裏に笑った」 DドバックスがWS初制覇

Posted November. 06, 2001 11:07,   

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「終わるまでは終わりではない」。

ニューヨーク・ヤンキースの伝説のスターヨギ・ベラの名言を噛みしめながら、ヤンキース選手達は悲しげに退場した。20世紀に26回のワールドシリーズ優勝を達成した「ヤンキース帝国」は、21世紀初のワールドシリーズ優勝を球団創設4年目の新生チームアリゾナ・ダイアモンドバックスに譲り、伝説の中に姿を消した。

9回裏、ダイアモンドバックスのスラッガー、ルイス・ゴンザレスが放った球がヤンキース遊撃手デリック・ジーターの頭上を超えグラウンドに「着地」した瞬間、ダイアモンドバックス選手達とバンクワンボールパークに集まった4万9000余人のファンが夢見た奇跡は現実のものとなった。ワールドシリーズ第7戦のサヨナラヒット。3—2で勝利の女神はダイアモンドバックスに微笑んだ。

バンクワンボールパークを埋めたホームファンの熱狂的な歓声の中、ダイアモンドバックス選手らはグラウンドに押し寄せ誰彼となく抱き合い感激の涙を流した。24年間の選手生活で初めて味わうワールドシリーズ優勝の興奮を抑えられずにベテラン投手マイク・モーガンはむせび泣き、ホームプレートに口付けした。そしてシリーズMVPに選ばれたダイアモンドバックスの「ワンツーパンチ」カート・シリングとランディー・ジョンソンも、目頭を真っ赤にしてチームメイトたちと抱き合った。サヨナラ安打を放ったゴンザレスは、金炳賢の顔を見るやがしっと抱き寄せ、誰よりも緊張していた抑え投手を労わった。

一方、神話が崩れたヤンキースのベンチは暗いムードに包まれた。ワールドシリーズ4連覇を目の前にしていたトーレ監督は呆然とした表情を隠せず、今季を最後に引退するポール・オニールは自らの現役最後の試合の結末が信じられないとでも言うように首を大きく振った。ポストシーズン51試合で6勝無敗24セーブ、平均自責0.70で「無敵」を誇った当代最高の抑え投手マリアーノ・リベラは、初めての敗北をワールドシリーズ第7戦で喫したという事実が信じられない様子だった。

先発カート・シリング(ダイアモンドバックス)とロジャー・クレメンス(ヤンキース)の20勝投手同士の対決で火ぶたを切った5日の第7戦は、97年間のワールドシリーズ史上最高の名勝負を演出した。6回にダイアモンドバックスが1点を先制するや、ヤンキースは7回マルティネスの適時打と8回ソリアーノのソロ本塁打がはじけ、2—1と逆転。再逆転ドラマが展開されたのは、ダイアモンドバックスの9回裏の攻撃でだった。先頭マーク・グレイスの安打に続きダミアン・ミラーの送りバントの際、抑えのマリアーノ・リベラの送球ミスで無死1、2塁のチャンスが続いた。ベルの犠牲バントの失敗で1死となったが、首位打者トニー・ウォーマックが右翼線上の2塁打で同点にこぎつき、1死満塁でゴンザレスが遊撃手の頭上を飛ぶサヨナラ適時打でダイアモンドバックスに優勝トロフィー「コミッショナー・トロフィー」をもたらした。

これで球団創立4年目のダイアモンドバックスは、大リーグ史上最速のワールドシリーズ優勝を達成した球団となり、金炳賢は韓国人初の大リーグ制覇の感激を味わった。



ssoo@donga.com