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[社説]李海讚(イ・へチャン)元教育部長官の教育改革が招いた混乱

[社説]李海讚(イ・へチャン)元教育部長官の教育改革が招いた混乱

Posted November. 11, 2001 22:01,   

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大学修学能力試験(共通1次)の点数が大幅に前年を下回る見通しで、高校3年生の教室は大混乱に陥っている。生徒達は仮採点を行って衝撃を受けているし、教師は進学指導に戸惑いを感じている。

状況がここまで至ったのは予測できなかった事態が起きたからだ。出題委員会は昨年よりも16〜37点が下がるだろうと予想したが、実際は30〜70点も低くなるという見通しだ。生徒も教師もここまでの大幅な下落は予想していなかった。

単に、昨年は余りにも問題が易しく、今年は難しすぎたとの問題であれば、受験生らは一体何を基準に試験勉強に励めばいいのか。毎年定期的に実施される国家試験であれば当然のことながら予測可能性が求められよう。

そればかりではない。韓国の教育政策はこのように予測不可能の一貫性に欠けた場合が多い。

現政権になって李海讚 (イ・へチャン)元教育部長官から始まった種々の教育改革作業は今でも教育現場で多くの葛藤と混乱を招いている。

高齢の教師1人がやめると若い教師2人を採用できるとして踏切った教員定年短縮は今も教育現場における教師不足現象を招いている。当初の教師需給予測は大きく外れたもので教員の需給政策がいかに一貫性のないものであるかを露にしている。

大学におけるコア高級人材の養成を目標とした「頭脳韓国(BK)21」事業は特定大学を選んで集中支援するという初期の趣旨は歪められ、事実上はパイを分け合う形に転落したという非難を受けている。第7次教育課程、教員インセンティブ制、自立型私立校等多くの政策は教師の抵抗に直面している。改革の主体である、現場教師の意見を積極的に取入れないためであろう。

特に、今年の高校3年生ははじめから2002年修学能力試験を事実上「無試験入試」だの「 一つに堪能な才能があれば大学に行ける」といった、話を聞いてきた。補足授業もなく、模擬試験の受験回数も制限された。結局勉強に対する緩い雰囲気を作って生徒の学力低下を招いた。それなのに修学能力試験は歴代どの試験よりも難しかったので「点数の大幅な下落」はある意味で当然のものかもしれない。

ほかの行政も同じだが、なかでも百年大計の教育はどの分野よりも予測可能で、安定的でなければならない。子供達がもうこれ以上教育成策の実験対象となってはならない。