「今やゴール決定力が問題だ」。
いくら優勢な試合を展開していてもゴールが決められなければ勝てはしない、というのがサッカー。先日行われたセネガル、クロアチアとの3度にわたる評価戦を通して、攻守ともにさらに安定したと評価された韓国サッカー代表チーム「ヒディンク師団」にとって、ゴール決定力の強化が最大課題として浮上した。
現代サッカーでは、MFや守備陣まで加勢してゴールを奪うのが趨勢だ。しかし、ロナウド(ブラジル)、ガブリエル・バティストゥータ(アルゼンチン)。クリスティアン・ビエリ(イタリア)ら世界的ストライカーがゴールチャンスを引き出す国が世界サッカーの頂点に君臨している通り、決定的瞬間にゴールチャンスをつかむストライカーの重要さはいくら強調しても強調しすぎることはない。
この点で、韓国はまだ確実なストライカーがいないというのが専門家らの指摘。ヒディンク監督も「攻撃ルートの多様化とともにゴール決定力を強化するのが今後の課題」と認めている。
ヒディンク監督が司令塔になってから10カ月余の間、最前方を経た選手は10余人。
1月24日、ノルウェー戦で高宗秀(コ・ジョンス)が初ゴールを放って以来、17回に及ぶ各国国家代表チームとの試合(Aマッチ)で、柳想鉄(ユ・サンチョル)と高が3ゴール、崔龍洙(チェ・ヨンス)と金度勳(キム・ドフン)が2ゴールを決めた。
専門家らは「ヒディンク師団」のストライカーのうち、黄善洪(ファン.ソンホン)と薛鐗鉉(ソル・ギヒョン)、崔の活躍が最も際立つと評価する。柳と安貞桓(アン・ジョンファン)のプレーも目につくが、2人は攻撃型MFの方に向いているというのが衆論。結局2002ワールドカップでの最前方攻撃手は、崔、黄、薛が最有力候補だ。
専門家らは、専門ストライカーの崔や薛を最前方に固定配置し、経験豊かな黄や「ヤングパワー」李東国(イ・ドングク)、李天秀(イ・チョンス)、崔兌旭(チェ・テウク)らを補助ストライカーとして活用する方法で攻撃陣を「専門家」する必要があると指摘する。
崔龍洙はJリーグで21ゴールを決め得点2位にランクされた自他公認のストライカー。最近は、休むひまもなく動き回ることでボールを受け取れる空間を確保し、活発に攻撃ルートを開いている。「受け取るだけのストライカー」という汚名も晴らした。「ヨーロッパ派」の薛は、常に守備手2、3人にマークされることから、相手守備陣をもろくするのが得意。体当たりが得意な上に感覚的なシュートでゴールを奪う能力にも長けている。
ここにベテラン黄と新世代のパワーを備えた李東国、李天秀、崔兌旭をうまく起用すれば、バランスの取れた攻撃ラインが作れると専門家らは評価している。
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