米国は、最大の戦略目標である「タリバーン政権崩壊」が予想より早く達成され、空襲の規模と対象を見直し、オサマ・ビンラディン氏の追跡に総力を傾ける方向で軍事作戦の変化を図っている。
国防部関係者らは、タリバーン兵士らが南部地域の戦線で敗退し、広い地域にわたって敗走したことから、彼らを狙った大規模な空襲が一層難しくなった側面があると分析している。兵力が集中している時に比べて攻撃対象の設定が難しく、なかでも戦爆機がタリバーン兵力と北部同盟軍を区別して空襲するのが現実的に難しい。
従って、米軍はタリバーン兵力よりは、ビンラディン氏とアルカイダ組織員らが身を隠している山岳地域の洞窟などを目標として制限的な爆撃を行い、ゲリラ戦に慣れている彼らが兵力を整えて再集結するのを遮断することに、空襲のフォーカスを絞っている。
米国の国防部報道官は14日、「タリバーン軍とビンラディン氏の支持者が、南部山岳地域の洞窟に逃避する場合、米軍は彼らを追跡して探し出す作戦を繰り広げなければならず、必要な場合、ゲリラ戦または新しい戦略を展開する態勢を備えている」と述べた。
米軍のアフガニスタン攻撃の指揮を執るフランクス米中東軍司令官は、戦況変化による新しい戦略を立案し、国防部との協議後にビンラディン氏およびタリバン指導者オマル師を探し出すための2段階軍事作戦を本格的に展開する予定を明らかにした。
ラムズフェルド国防長官は14日、「米国は進展を見せているが、戦争は終わっていない」とし、「ラマダン(断食月)期間にも空襲を続け、圧力の強度を維持するなど、目標を達成する時まで軍事作戦を続ける」と明らかにした。
韓起興 eligius@donga.com