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職業、年齢に関係なく無差別に拡散

Posted November. 30, 2001 09:19,   

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宗教家も感染した。ジャーナリスト、警察官、医療関係従事者も例外ではなかった。エイズウイルス(HIV)が職業、年齢に関係なく国内に広まっている。

同紙の取材チームが、全国の主要病院を通じて確認した結果、エイズは僧、牧師、放送局のディレクター、医師、看護婦など職業に関係なく発生していることがわかった。国立保健院のある関係者は、「HIV感染者の分布はすべての職種にわたって見られる」と語ったが、感染者の職業は公開しなかった。

専門家らは国内エイズ患者の増加傾向が「爆発寸前」だということに意見を同じくした。今年9月末現在国内のエイズ感染者は1515人と、1年前に比べて43%増えている。

国立保健院は、「国内患者数の増加グラフを分析した結果、なだらかに上昇カーブを描いていたのが、98年〜99年にわたって急上昇した」と明らかにした。

専門家はこうした増加傾向は、現在患者数約75万人のタイの前轍を踏むかも知れないと警告している。政府がエイズ予防対策を怠れば、2010年ごろには10万人を突破する可能性もあるという不吉な予言である。タイ政府の公式発表によると、タイの感染者数は85年には1人、90年には107人、91年には453人、92年には1463人、93年には5713人、99年末には12万8000人に急増した。

エイズの拡散によって、「エイズ孤児」、「黄昏夫婦の感染」、「垂直感染」など社会問題も大問題になる兆しを見せている。

国連エイズ合同計画(UNAIDS)と世界保健機関(WHO)が最近インターネットに公開した資料によると、韓国での感染者数は99年末現在3800人、このうちエイズで両親もしくは母親に死なれた「エイズ孤児」は85人と推定されている。このような計算が間違っているという指摘も多くあるが、十分にその可能性があるという意見も無視できないほどだ。

また、今年に入って、新たに感染事実が確認された人のうち、60歳以上は21人と、昨年の10人に比べて2倍以上増加した。特に、このうち女性4人は配偶者を通じて感染されたことが確認されている。新規患者の中には70代の男性もいた。

最近感染者であることがわかった金(キム、60、女)某氏はこれまで夫(65)の世話をしながら、子供たちを医師と看護婦にしたが、年を取ってからエイズに感染した。金氏は、「これまで家族のために犠牲してきたが、夫からもらった「プレゼント」は情けなくもエイズだった」としながら、怒りを隠せずにいた。

今年9月まで10代の感染者が新たに6人発見され、「10代のエイズ感染」も社会問題化する公算が大きい。以前はこの年齢層の感染者は主に輸血、もしくは血液製剤を通じて発生したが、最近は性交を通じて感染している。

感染経路も多様化している。最近、釜山(プサン)でエイズに感染された50代の男性はロシア人女性の風俗関係従事者と肉体関係を持ったためと推定されている。「エイズ安全地帯」として誤解されている中国、ベトナムなどでもエイズに感染されたケースが増えている。今年は、昨年まで前例がなかった麻薬注射の針による感染者が少なくとも3人いるものと確認された。

ソウル大学医科大学内科の呉明燉(オ・ミョンドン)教授は、「全国民がエイズに対して警戒心を持たなければならない」としながら、「まず健全な性生活を営むことが重要で、どうしてもの場合はコンドムを使ってエイズから自分を守るべきだ」と述べた。

「他人事だと思っていたのに、95年感染した事実がわかり、恋人と別れた。一時の失敗がこのような結果を生むとは思いもしなかった。あの時、コンドムを使っていたら・・・」

エイズに感染した金(34)某氏は独りわびしく、このように後悔している。



李成柱 stein33@donga.com