アフガニスタンの過渡的な政府である暫定行政機構の議長に選ばれたハミド・カルザイ氏がタリバーンの最後の拠点である南部のカンダハルを明け渡すという条件で、タリバーン指導者らに対する赦免を進めていると、6日、米ワシントンポストが伝えた。
同紙によるとカルザイ氏は衛星電話のインタビューで、「5日夜からタリバーンの高官とカンダハルを明け渡す条件について交渉している」と述べ、「カンダハルの状況が近く解決されるだろう」という見方を示した。
カルザイ氏は英ザ・タイムズとの会見でも、「5〜6日前、タリバーンの最高指導者オマル師から自身とタリバーン高官らの赦免を要請するメッセージを受けている」と述べた。
カルザイ氏の親戚でタリバーン側と緊密に接触してきたパシュトゥン人勢力のある高官はカルザイ氏はこうした要請を受け入れており、これをオマル師に伝えたと明らかにした。
パキスタンのドーン(Dawn)紙も6日、カルザイ氏が行政首班に任命された直後の電話会見で、「報復と血の復しゅうが起きないようすべての国民に対する全面赦免を宣言した」と語ったと伝えた。
一方、米USAトゥデイは5日、「ブッシュ米大統領はオサマ・ビンラディン氏を探し出す前でも、イラク、イエーメン、パラグアイ、ウルグアイ、フィリピンなどで、第2段階のテロとの戦争に突入するための地ならし作業を繰り広げている」と報じた。
フーン英国防相も5日、ロンドンのキングスカレッジで行った演説で、テロ組織を支援し保護する国に対して英国も軍事力を使用するかもしれないとし、対テロ戦争を他の国に拡大するため準備しなければならないという考えを示した。しかし、パウエル米国務長官はこの日、トルコの指導部と会った後の記者会見で、ブッシュ大統領が対テロ戦争の一環としてイラクを攻撃する問題については依然として決定したものはないと述べた。
一方、米同時多発テロの首謀者と目されているオサマ・ビンラディン氏の息子1人が米軍の空爆によって死亡したという未確認の情報が入手されたと、CNNテレビが米政府筋の話として、6日報道した。
ビンラディン氏は23人以上の子女をもうけており、このうち息子だけでも少なくとも14人に上るものと伝えられている。
宣大仁 eodls@donga.com