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[社説]政府の記録管理、こんなにお粗末とは

[社説]政府の記録管理、こんなにお粗末とは

Posted December. 08, 2001 12:24,   

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日本政府から渡された日本の帝国主義による植民地時代の徴兵・徴用者およそ37万人に関する記録が、長くは30年以上寝かせられていたことが分かり、ショックだ。1971年から93年まで4度に分けて渡された書類がきちんと分類されないまま、政府記録保存所などに放置されてきた。政府の記録保存と管理がどれだけ官僚的で、ずさんだったのかを明らかに見せた端的な例と言わざるを得ない。ましてはこのような事実が祭祀の日を確認するための民間人の努力によって明らかにされたということもまた、政府の大きな恥部である。

記録保存の担当者らは、「創氏改名された姓が書かれていて、読み取りにくい字が多かった」、「本籍地と住所が違うだけでなく、どこに住んでいるのかさえもわからないので、いちいち連絡するのが現実的に困難だ」と弁明した。だが、国に税金を治めて公共サービスを受けるべき国民の立場で考えてみよう。政府のずさんな管理で、忌日さえも知らずに適当な日に祭祀を行ってきたとすれば、その記録が何の問題なしに政府の文書倉庫の中に存在していたにも関わらず、分類されていないというのだから怒りを覚えない人がいるだろうか。それも歴代の政府が手もつけずに寝かせてきたというのだから、国家は何のために存在し、公務員は何をサービスするのか反問するのは当然だ。

政府の記録をありのまま残して分類し、行政に反映させることは公職の本来の義務であり、歴史に対する現世代の責務だ。長い目で見ると、政府公職者の良心的で信念のある政策決定を導く道でもある。だから、公共記録を体系的に管理して保存しなければ、民主主義先進国になることをを期待することはできず、情報社会を成し遂げるというのも不可能だ。

私たちも記録保存のための法律があるが、公職者らは在任中の記録を私物化したり、退任後の責任追及などを恐れて破棄してしまう習わしを捨てずに来た。だから、98年になって、「公共機関の記録物管理に関する法律」が制定されて、やっと透明で責任ある厳しい保存管理の枠組みだけでも整えてきた。だが、米国やフランスなどが国立記録庁を置いて、行政、司法、立法府を総括管理しているのに比べて、韓国はいまだに統一性と効率の面で大きく遅れを取っていると指摘されている。

また、政府記録保存所は、その重要な業務に比べて、行政自治部の下位所属機関(2級機関長)に過ぎない。管理体系も不十分で、「永久」、「準永久」に分類された記録はすべてここに移管されなければならないが、各部署内の確執で恒温設備も整っていない書庫に積まれているのが大半だ。90%におよぶ記録が各級機関の書類倉庫に放置され、「規定違反」の状態だという指摘だ。今度のことを機会に記録管理体系を正すべきだ。