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[社説]金弘業氏の名前が、なぜ取りあげられているのか

[社説]金弘業氏の名前が、なぜ取りあげられているのか

Posted December. 19, 2001 09:57,   

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金大中(キム・デジュン)大統領の息子らの名前がマスコミを通じて相次いで取りあげられている。「陳承鉉(ジン・スンヒョン)ゲート」と関連して、長男・次男の名前が順に報じられている。金弘一国会議員(キム・ホンイル、民主党)と、金弘業氏(キム・ホンオブ、アジア太平洋財団副理事長)の兄弟が、陳承容疑者の救命に向けて、昨年、当時の辛光玉(シン・グァンオク)大統領民政首席秘書官に1億ウォンを提供したかどうかということで物議を醸している、崔澤坤(チェ・テッゴン)容疑者との関わりが取りざたされているため報道の焦点となっているのだ。崔容疑者が検察の捜査を受けている間、そうした報道が相次いでいるため、国民はさらに驚き注目している。

問題となった崔容疑者が、長男の金弘一議員の名義で激励金を配ったという報道も大きく注目されるものだった。もちろん、金議員側は強く否定した。ところが、今回は崔容疑者が検察に出頭する直前に、金大統領の次男弘業氏を訪ねて救命を訴えたことが明らかにされた。弘業氏はやはり容疑者と会ったこと自体は認めながらも「会ってやったこと以外に何も働きかけたものはない」と述べている。

弘業氏が「誰に対しても門前払いできる立場でないため会ってやるしかなく、そういうわけで会っただけであり、ロビーの対象になり得る地位にいない」とした釈明がそのまま事実であって欲しい。しかし、切迫な状況の崔容疑者が追われているところで「何にでも」頼りたい心情から弘業氏を訪ねたという事実に注目するようになる。

すでにマスコミの焦点になり検察が捜査に乗り出すことによって、ニュージーランドへの出国まで図っていた崔容疑者が、数多くの有力者ら、例えば与党民主党の実力者らや検察幹部、弁護士ではなく、弘業氏に会ったことこそ「大統領の息子」「アジア太平洋財団副理事長」の影響力と潜在的な「力」を裏付けるものではないか。相次いで浮き彫りにされている疑惑関連の諸説のなかで、世間の疑心も当然こうしたところから始められるのだと言えよう。

金大統領は18日、各種の疑惑事件に対する捜査に触れて「公平性と透明性」を強調し、「否定も悪いが、隠ぺいはさらに悪い」という認識を示した。一点の疑惑もなく完全に納得でき、認められる捜査を求めたのだ。大統領の息子らに対する噂と疑惑もやはり例外になり得ない。すでに浮き彫りにされ報道された事柄を徹底的に調べ真相を糾明しなければならない。引いては大統領の家族や親戚・姻戚らは、この混乱する政権末期に、それらの家長である大統領を助ける道が何かについて深刻に考えてみるべきだ。この際、公的肩書きを脱ぎ捨てて俗離れするのが良さそうだ。