「陳承鉉(チン・スンヒョン)ゲート」に対する検察の再度の捜査も、同事件の主要人物であるMCIコリアの前会長金在桓(キム・ジェファン)容疑者の海外逃避と、捜査に対する捜査陣の意気込み不足によって、手抜き捜査にならざるを得なくなった。
検察は金容疑者が海外に逃避した事実を1カ月以上も把握できないまま指名手配までしていたが、後になって出国した事実が確認され、インターポールを通じて金容疑者を指名手配するなど後手をひいている。
ソウル地検幹部は30日、「金容疑者が海外に逃避しているうえ、陳容疑者に対する救命運動の背後人物だった国家情報院(国情院)の金銀星(キム・ウンソン)第2次長など、関係者が口を閉ざしている」とし捜査に進展がないことを示唆した。
ソウル地検はまた、28日に召喚した与党民主党の金芳林(キム・バンリム)議員を同日夜帰宅させ、「金議員に金を渡したという金容疑者がいない状況で、金議員が容疑を全面的に否定したため捜査を中断した」と明らかにした。
金容疑者は昨年一次的な捜査の時「金議員と議員会館などで会い、2000万ウォンと3000万ウォンずつ2回に分けて計5000万ウォンを渡した」と供述したが、これについて調べなかった。
一方ソウル地検は、陳容疑者の金1800万ウォンを受け取った容疑で身柄を拘束された法務部の辛光玉(シン・グァンオク)前次官が大統領の民政首席秘書官として在職していた当時、海洋水産部と預金保険公社の人事依頼に関連して、800万ウォンを受け取った疑いをさらにつかんだ。
検察関係者は「辛前次官は、去年7月自宅を訪ねてきた陳容疑者のロビイスト、崔澤坤(チェ・テッゴン)と、釜山(プサン)の骨材事業者、具(ク)某両容疑者から人事依頼の名目で、300万ウォンと500万ウォンを受け取った容疑を確認した」と述べた。
検察が確認したところ、崔容疑者の親戚にあたる預金保険公社の某部長は、それ以降取締役に昇進しており、具容疑者と親密な仲の海洋水産部の某局長は、当人が希望した補職の発令を受けている。
検察はまた、辛前次官が人事を依頼した具容疑者から、昨年1月と今年3月、合計800万ウォンを追加して受け取ったという供述を確保したが、依頼事実がなかったため起訴対象から除いたと付け加えた。
金昇鍊 srkim@donga.com